映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

逢坂みえこ『プロチチ』2

待望の育児漫画が出て、買って読んだので、紹介というか感想を書いてみます。

ちなみに、一巻目はパパスイッチ経由で頂きました。

 

プロチチ(2) (イブニングKC) プロチチ(2) (イブニングKC)
(2012/10/23)
逢坂 みえこ

商品詳細を見る

 

前巻は主人公(チチ=父)が「発達障害」ということが沢山出てきて、「これは変な誤解を与えてしまうのでは?」と思ったのですが、今回は、「発達障害」という言葉は出てこなくて、「彼はちょっと融通の利かないこういう人」という感じで、メインの育児にまつわる話に集中できてとてもよかったです。

 

今回扱っているトピックをあえてあげるならば、

・(子育てに関して)子育てシュフに張り合うパートナー

・シュフの「家と子どものことだけやっていて良いのか?」という葛藤

・仕事と保育園との関係

・預けながら仕事をすることとはどういうことか

・(こちらは預ける場所を選べる状況じゃないのに)預ける保育園の(一方的な)保育方針の押しつけ

といったところでしょうか。

 

こういうトピックは、どれも僕にもあてはまるものなので(現に正規雇用者ではないけれど、働きたいと思っていたり、保育園に簡単に入れなかったり)、保育園入園の過程についてはかなり端折りすぎかなぁ、とは思うものの(それは住んでいる地域によっても状況がかなり違ってくるので仕方ないかもしれません)、共感することが多かったです。

 

保育園入園に関しては、主人公がこんなことを言っていました。

 

「仕事を決めるには 先に保育所を決めろと言われ 保育所を決めるには 先に仕事を決めろと言われ――」

 

これは、「働きたい」と思いつつも、預けるところがなくて悩んでいる人たちは誰しもがぶち当たるものだと思います。

一つの答えとして、この漫画では

 

「とりあえず認可でなくても預けられるところに預けて、正規雇用でなくても働けるところで働く」

 

という方向に進んでいるのですが、僕もこの方向が(僕の経験からも)一番ベストな選択だと思います。

物語でも、とりあえず認可外に預けて、アルバイトで働き始めたら、認可に入れるようになるのですが、最初は経済的に(預けて払うお金と働いて得るお金が)トントンだったとしても(むしろマイナスの場合も…)、漫画のようにこんなにすぐに入れなくてもいずれ認可に入れるようになり、「働いている」という実績が出来つつ、認可に入れるとかなり保育料は下がって、経済的にもキャリアとしてもプラスになっていきます。

 

今回の2巻は「子育てしているけれど、働きたい」と思っている人には必読だと思います。

保活(=保育園入園活動)をしている人にも一つの「答え」を提示しているので、保活中の人も参考になると思いました。