映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

『母の友』2014年12月号

度々紹介している育児雑誌『母の友』。

先月発売された12月号をまだ読んでいなかったのですが、最近読んでいたら、とてもタイムリーな感じで良かったので書きたいと思います。

母の友 2014年12月号

何がタイムリーかというと、特集2の【あの日のこと、聞かせてください】というものと、巻末にある伊藤真弁護士による日本国憲法の解説です。

特集タイトルの【あの日】とは、察しがつく人も多いかと思いますが、先の戦争のことです。

この特集の【あの日のこと、聞かせてください】も気合いが入っていて良かったのですが、巻末にあった伊藤弁護士による憲法解説がなんと言ってとても良かったです。

元々は2007年から2008年にあったインタビュー形式の連載をまとめたものですが、それを再掲しているようで、2007年、2008年には読者ではなかったので、新鮮な感覚で読めました。

この12月号が発売されたのは11月始めなので、出版社の編集部の人たちが衆院解散、そして総選挙を見越して誌面を作っていたとは考えにくいですが、逆にとっさに解散されたからこの誌面にしたのではないことが、普段から明確に【反戦】、【自分たちの暮らしに深く関わる憲法をちゃんと考える】、という姿勢が読み取れます。

以前からもちろん【戦争】、【原発】に関しての記事をちゃんと載せていて、毎月、「気合いが入っているなぁ」と思っていましたが、今回も「とても気合いが入ってるなぁ」と感心しました。

育児雑誌というと、育児グッズ&ファッションだとか、子連れで行ける行楽地情報だとか、そういう一過性の情報をカラーできらびやかに飾って、すぐに中身を忘れてしまうようなものも多いですが、硬派な感じで、しかも、この社会において育児雑誌でありながら、しっかりと一貫した姿勢を持っていることに改めて良い雑誌だな、と思ったのでした。

伊藤弁護士による憲法の話は、巻末で切り取れるようになっていて、それは便利ではあるものの、一方では目立たないので(巻末なので)最初何が書かれているものなのかちょっと分かりづらかったのは少し残念(?)ではありました。

(というのも、僕は伊藤弁護士のファンなので、もっと伊藤弁護士の名前などが前面に出ていれば、最初「なんだろうコレ?」という反応にはならなかったのではないか、と)