「ダラス・バイヤーズ・クラブ」
今年観た映画で一番良かったです。
去年の米アカデミー賞で複数の賞を受賞しただけあって、圧倒的に良い作品でした。
主演のマシュー・マコノヒーと助演でトランスジェンダー役のジャレッド・レトがまずかなりの減量をして、HIV感染者を演じているところから「気合いが入ってるなー」という印象です。
ストーリーとしては、当時認可されていなかった治療薬を密輸したり、それを法律の隙間を突いて他のHIV感染者に配ったり(もちろんお金をもらって)というもの。
1985年に、HIV感染が判明したときに医師から宣告された余命は「30日」。
しかし、アメリカでは当時認可されていなかった薬と治療を求めていった結果、1992年まで生きていました。
「病人は医師の管理下で治療しなければならないのか」、「病人は自分の病気の治療のためなら何を求めても良いのか」。
この二つの問題を常に突きつけてきます。
主人公に友好的な医師も登場させることで、決して医師側だけが悪者になることはなく、医師の言い分と患者側の言い分、そして、薬を管理したい国の言い分をある程度対等に取り上げているように思います。
また、主人公が決して「善人」ではなく、「ちょっと悪い人」なので、HIV感染者への偏見を主人公自身が躊躇なく言い放つし、自分が感染していることを分かっても、受け入れず、他の感染者ともすんなりとは受け入れない所も現実味があって、とても良かったです。
勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆
2015年に観た映画ランキング
1 「ダラス・バイヤーズ・クラブ」 / 2 「ザ・マジックアワー」 / 3 「あなたを抱きしめる日まで」 / 4 「テルマエ・ロマエⅡ」 / 5 「そこのみにて光輝く」 / 6 「恋人はセックス依存症」 / 7 「地獄でなぜ悪い」 / 8 「鈴木先生」 / 9 「ミニミニ大作戦」 / 10 「エヴァの告白」 / 11 「機関車先生」 / 12 「ロボジー」 / 13 「なくもんか」 / 14 「ノア 約束の舟」