映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「ドライブイン蒲生」

最近、映画を観て、評価を付けるのが難しくなってきました。

というのも、「すごく良い!」とか「なんだこれ」という感じだったら、今年観た映画の中での格付けは割と楽なのですが、「良くもなく、かといって、すごく悪いわけでもない」という映画が結構増えてきて、どこに位置づければ良いのか、自分でもよく分からなくなってきたからです。

 

と、そんな悩みの中にある中で、また悩みを深くさせてくれた映画がこれです。

 

ドライブイン蒲生 [DVD]

 

元々は伊藤たかみさんの小説(『ドライブイン蒲生』)がもとになっています。

この小説の後に発表した作品(『八月の路上に捨てる』)で芥川賞を受賞していますが、僕は本当に小説からは離れてしまったので、どちらも未読です。

 

では、映画の内容ですが(以下ネタバレ注意)、「地方都市の少し貧しい家庭の話」です。

シンプル過ぎますが、それ以上でもそれ以下でもないような。

 

こういう「地方都市の少し貧しい家庭の話」って流行っているんでしょうか?

格差が広がり、さらにその疲弊は特に地方から始まっているという実情を表しているからこそ、こういう話が増えているのかも知れませんが、「またこの手の話か」という印象がぬぐい去れません。

 

「お前達はバカだから」とかいう言葉がキーワードになっているのですが、残念ながら「俺たちはバカじゃない」という言葉を発していても、「バカじゃない」という証明、(証明だと堅すぎるので)描写がほとんどありませんでした。

 

貧しくても、シングルマザーでも、仕事がなくても、それは「バカ」ということにはもちろんなりませんが、でも、「バカじゃない」という言葉だけで、結局は「バカじゃない」ということが伝わってきませんでした。

 

まぁ、この手の「小説をもとにした映画」というのは、映画制作者が小説に惚れ込んでしまっていればいるほど、小説を知らない(読んでない)人達には「よく分からない」というという乖離がおきてしまうので、仕方がないような気もしますが。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★☆☆

 

2015年に観た映画ランキング

1 「チョコレートドーナツ」 / 2 「ダラス・バイヤーズ・クラブ」 / 3 「ベイマックス」 / 4 「ワン・チャンス」  / 5 「ザ・マジックアワー」 / 6 「あなたを抱きしめる日まで」 / 7 「はじまりのうた」 / 8 「ルンタ」 / 9 「マダム・マロリーと魔法のスパイス」 / 10 「アデル、ブルーは熱い色」

 

11 「小野寺の弟 小野寺の姉」 / 12 「かぐや姫の物語」 / 13 「ブルージャスミン」 / 14 「ゴーン・ガール」 / 15 「青天の霹靂」 / 16 「パリ、ただよう花」 / 17 「テルマエ・ロマエⅡ」 / 18 「私の男」 / 19 「そこのみにて光輝く」 / 20 「カラスの親指」

 

21 「ドラえもん のび太のスペースヒーローズ」 / 22 「グレース・オブ・モナコ」 / 23 「ジゴロ・イン・ニューヨーク」 24 / 「薔薇の名前」 / 25 「劇場版「進撃の巨人」 前編 ~紅蓮の弓矢~」 / 26 「ボクたちの交換日記」 / 27 「ブリングリング」 / 28 「恋人はセックス依存症」 / 29 「地獄でなぜ悪い」 / 30 「渇き。」

 

31 「誰も守ってくれない」 / 32 「鈴木先生」 / 33 「ドライブイン蒲生」 / 34 「ミニミニ大作戦」 / 35 「エヴァの告白」 / 36 「機関車先生」 / 37 「爆心 長崎の空」 / 38 「マレフィセント」 / 39 「ロボジー」 / 40 「ルーシー」

 

41 「なくもんか」 / 42 「マイ・ライフ・メモリー」 / 43 「光輪の超魔神 フーパ」(ポケモン) / 44 「見えないほどの遠くの空を」 / 45 「ノア 約束の舟」