映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

9月に読んだ本(後編)

昨日の続きで、9月に読んだ本について書いていきます。

[音声DL付]現代語訳でよむ 日本の憲法 ー憲法の英文版を「今の言葉」に訳してみたらー

この本は、僕が聞いている荻上チキがパーソナリティを務めるラジオ番組「セッション22」で紹介されたので興味を持ち読んでみました。

翻訳家(英米文学)の柴田元幸さんが翻訳し、柴田さんが全く法律の知識がないといことで、監修に木村草太さん(首都大学准教授)となっています。

お二人がセッション22に出て、翻訳にまつわる話をしたり(木村さんとの対談を通して柴田産が翻訳を変えたり)、音声が付いているので条文を聞いたりしていました。

2015年09月21日(月)柴田元幸・木村草太「現代語訳でよむ憲法」Session袋とじ

(僕は22時は寝ようとしている時間なので、普段はポッドキャストで聞いています。)

柴田さんが翻訳した小説にはいろいろお世話になっていて、その人がどういう風に日本国憲法を訳したのかとても興味が持ったことと、木村さんとのやりとりがとても面白かったので、Kindle版で読んでみました。

憲法を前文からちゃんと通して読んだのはもしかしたら中学生以来だったかも知れません。

大学の授業で日本国憲法がありましたが、前文から最後まで読んだ記憶はないので…。

本には、柴田さんが翻訳した文、英語(憲法が発布されたときGHQの統治下にあったので、英語版があります。)、そして、その後に柴田さんと木村さんの対談、最後に発布されている日本語の文が載っています。

これを読んで思い出したのが、かつて新約聖書ギリシア語から翻訳したときのことです。

ギリシア語を習い始めたばかりなのに、それこそ本当に「ガリガリ」と日本語に翻訳していきました。

聖書は一般的に出回っているものから、大きな書店版だったり、教会版だったり、新約聖書学者版だったり、方言版など、日本語だけでも様々なものが出ているのですが、それでも尚自分で訳す、ということに大きな意味があるのを感じました。

自分で翻訳したものが決してオリジナルなものにならなくても(他の翻訳と同じものになっても)、理解が深まったり、他の人の翻訳を知ることで、いろんな翻訳(解釈)が出来ることが分かりました。

今回のこの本は、憲法を英語から日本語にする、というものでしたが、柴田さんの翻訳を読みつつ、英語を読むことで、どういうことが書いてあるのか、自分だったらどういう訳になるだろうか、ということを考えることが出来ました。

憲法を巡って、いろんな解釈や理解に関して議論が飛び交っていますが、改めて、憲法そのものをゆっくり読む、ということは中学生の時以来にちゃんと読んだ身としては必要なことだと痛感しました。

ちゃんと読んだ本ということではここまでで終わりなのですが、雑誌も読んでいるので、こちらも触れておきます。

DAYS JAPAN 2015年 10 月号 [雑誌]

この雑誌は、フォトジャーナリズムの雑誌で、主に写真を撮った人が写真とともに、その写真にまつわる話を書いています。

初めてこの雑誌を知ったのは、沖縄の辺野古に行ったときで、座り込みをしている方々のところに置いてあったので読んでみたら面白かったので、それ以来購読しています。

一時期、購読者がすごく減ってしまい、続けられるか分からないというようなこともありましたが、原発事故のあと、有名になり購読者数も増え、ずっと編集長はフォトジャーナリストの広河隆一さんでしたが、世代交代もしました。

今回の表紙になっている写真もそうですが、文章を読まなくても(読めなくても)、写真で多くのものを訴える、ということがあり、僕にとっては世界のことを知る1つの重要な情報源になっています。

雑誌では、最近、ツレがよくAERAを図書館から借りてきて、「こんなのあったよー」と渡してきたので、数冊読みました。

たとえばこれとか↓

このほかにもいくつか読んだのですが(中学受験やLGBTが特集のもの)、特集で面白かったのは残念ながらありませんでした。

それよりも、僕が毎回読んでいるのは、小島慶子さんの「小島慶子の幸複論」という連載で、対談の時もあれば、一人での文章もあるのですが、その切り口が面白く、いつも読んでいます。

1頁文しかないので、文章量も多くありませんが、本になってまとまったら改めて読みたいな、と思っています。

通読したものじゃないと、書いていませんでしたが、以下の本はぱらぱらとたまにめくって読んでいます。

こちらは図鑑なので1頁から最後まで読み通すというようなものでもないし、ちょっとした息抜きや、たまたま気になった時にぱらぱらとめくって探したりして読んでいます。

この本は、ツレ母が「面白いわよ」と言って紹介してくれたので、読んでみたら面白くて読んでみました。

あとは、これです。

村上春樹さん初めての電子書籍です。

今年の初めに村上さんがホームページ上で受け付けたメールに答えたものです。

あまりにも質問が多かったので、書籍版もありますが、書籍版は抜粋したもの、電子書籍はコンプリート版になっています。

今回は僕もツレも残念ながら質問には答えてもらえませんでしたが(ツレは前回答えてもらっています)、これもKindleに入れておいて、(あまりにも質問と答えが多いので)暇な時とか、気分転換するときに、読んでいます。