映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「私の少女」

ここのところ、あまり余裕がなかったので、映画を観られていませんでしたが、映画の話です。

 

私の少女 [Blu-ray]

 

韓国映画です。

内容は、ソウルでキャリアとして勤務していた女性警察官が左遷させられて、所長としてやってきた漁村での出来事です。

何故左遷させられたのか、というのは少しずつ明らかになっていくのですが、それと同時に、その左遷させられた原因となる過去の出来事が、今の状況をさらに悪くしてしまう、というものです。

と書いても、抽象的すぎて分からないような気がしますが…。

 

書いても平気かな、と思うことで、色々考えさせられたのは、【虐待】に対する人々の反応です。

この映画では、外国人労働者への虐待や、子どもへの虐待などが出て来ますが、この問題に真剣に向き合おうとする人は皆無です。

主人公の女性警察所長はもちろんこの問題に取り組まざるを得ないものの、観ている僕としては、もっとやり方があるだろうよ、とか、早く介入しろよ、と思わずにはいられませんでした。

 

こういうのを見ていると、やはり【虐待】に寛容な社会なのかな、と思わざるを得ません。

が、こういう感想を書くと、「だから韓国は~」とか言う人が沸いて出てくるような気がしますが、日本も同じような状況で、外国人労働者は研修生制度で奴隷的扱いをされていますし、学校では暴力事件が「いじめ」という言葉で隠されたりしているので、あまり変わりません。

 

むしろ、韓国であれ、日本であれ、目の前で起きている出来事の本質は何か、ということを捉えることの難しさ(虐待という言葉で表すけれども、暴行であったり)、と、それに向き合うことの困難さを明らかにしているように思いました。

 

ラストも、ハッピーとは決して言えないような、ある意味中途半端な感じがしますが、このあと2人はどうなったんだろうか、と想像させられる映画でした。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

2015年に観た映画ランキング

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11 「深夜食堂」 / 12 「アルマジロ」 / 13 「アメリカン・スナイパー」 / 14 「アデル、ブルーは熱い色」 / 15 「小野寺の弟 小野寺の姉」 / 16 「かぐや姫の物語」 / 17 「パラダイス:愛」 / 187 「ブルージャスミン」 / 19 「プロミスト・ランド」 / 20 「ゴーン・ガール」

 

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31 「グレース・オブ・モナコ」 / 32 「ジゴロ・イン・ニューヨーク」 / 33 「海を感じる時」 / 34 「薔薇の名前」 / 35 「劇場版「進撃の巨人」 前編 ~紅蓮の弓矢~」 / 36 「ボクたちの交換日記」 / 37 「ブリングリング」 / 38 「恋人はセックス依存症」 / 39 「地獄でなぜ悪い」 / 40 「渇き。」

 

41 「誰も守ってくれない」 / 42 「シンデレラ」 / 43 「アイアンマン3」 / 44 「鈴木先生」 / 45 「ドライブイン蒲生」 / 46 「ミニミニ大作戦」 / 47 「エヴァの告白」 / 48 「機関車先生」 / 49 「爆心 長崎の空」 / 50 「マレフィセント」

 

51 「ロボジー」 / 52 「ルーシー」 / 53 「なくもんか」 / 54 「マイ・ライフ・メモリー」 / 55 「光輪の超魔神 フーパ」(ポケモン) / 56 「見えないほどの遠くの空を」 / 57 「ノア 約束の舟」