映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「グッド・ライ ~いちばん優しい嘘~」

良い話なんだけど、やはり後味が悪い、でもそれが現実なんだよな、と思わせられた映画です。

 

グッド・ライ~いちばん優しい嘘~ [DVD]

 

以前観た「サンバ」はフランスの【不法移民】を扱った作品ですが、こちらは、南スーダンの内戦から逃れてアメリカに渡った【ロスト・ボーイズ】(戦争孤児のこと。女性もいます。)たちの物語です。

 

映画タイトルの写真には、リース・ウィザースプーンが前面にバーンと出て来ていますが、彼女よりも、ロスト・ボーイズたちが内戦で暮らしていたコミュニティが襲われ、家族が殺され、難民キャンプにたどり着くまでや、難民キャンプに着いてからも長い間そこから出られず、ずっと外(=アメリカ)に渡るのを待っていた様子、そして、やっとたどり着いてからも規則によってきょうだいが別れてしまったり、アメリカに着いてからも順調に行くだけではなく、きょうだいでケンカになったり。

そして、ラストでは、「グッド・ライ」をつき、また離ればなれになってしまう…。

 

出演している【ロスト・ボーイズ】たちが本当に南スーダンやその近くから逃れてきた難民たちが演じているので、故郷の音楽を歌ったり踊ったりする姿や、外見そのものもかなりリアリティを感じさせました。

 

ところでリース・ウィザースプーンはどんな役なのかと言うと、アメリカで彼ら【ロスト・ボーイズたちが】たちに仕事を紹介する担当者です。

仕事を紹介すれば良いだけだったはずが、最初のちょっとした出来事から、彼らの生活なども見守っていくことになります。

最初は南スーダンで何が起きているのかも全く分からなかったというところから少しずつ一緒に歩いて行こうとする姿は、人との出会いで人はつねに変わるという当たり前のことを教えてくれます。

 

また、この映画は2000年頃を舞台にしているので、9.11での世界(特にアメリカ)の混乱振りも大きく影響しています。

時代が違ったら、また違う結末に(つまりハッピーエンド)なっていたのかも、と思えてしまうところにもやはり、苦しさを感じざるを得ません。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

2016年に観た映画ランキング

1 「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」 2 「セッション」 3 「グッド・ライ ~いちばん優しい嘘~」 4 「ミッション:インポッシブル/ ローグネイション」 5 「311」 6 「アクト・オブ・キリング(劇場公開版)」 7 「シンプル・シモン」 8 「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」 9 「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」 10 「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」

 

11 「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」 12 「サンバ」 13 「図書館戦争 BOOK OF MEMORIES」 14 「デビルズ・ノット」 15 「僕の妻のすべて」 16 「海街diary」 17 「不機嫌なママにメルシィ!」 18 「さよなら歌舞伎町」 19 「カーテンコール」 20 「あぜ道のダンディ」

 

21 「ブルックリンの恋人たち」 22 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」 23 「龍三と七人の子分たち」 24 「脳内ポイズンベリー」 25 「娚の一生」 26 「荒川アンダーザブリッジ」