映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「her/世界でひとつの彼女」

今回もAmazonプライム・ビデオ(プライム会員だと無料で観られる)で観ました。

前からちょっと気になってはいたものの、観ていなかったのですが、そろそろプライム・ビデオから外れる、ということが書かれてあったので、観てみました。

 

her/世界でひとつの彼女(吹替版)

 

内容は、AIに恋をする男性(セオドア)の物語。

時代が明確には書かれていませんが、近未来で、仕事は手紙の代筆、家庭では1年前に妻に出て行かれたものの、まだ離婚書類にサインが出来ていないという状況です。

 

そんなある日、自分だけのOS(人工知能型OS)が発売されていて購入し、そこからOSがサマンサと名乗り、セオドアとサマンサのやりとりが始まる。

OSが女性ということで親しくなっていき、セオドアとサマンサは恋人関係に。

サマンサには肉体がないので、肉体があるかのように試行錯誤したり、元妻には「生身の人間と向き合えていない」と批判されたり、恋人としての紆余曲折を経たり。

 

そもそもSF映画であり、そしてOS(AI)に恋をするという内容から、まるで受け入れられないという人もいることが簡単に想像出来ます。

でも、僕は、「こんな世界は訪れない」と一蹴することが出来ない内容だと思いました。

 

実際にAIに恋をする人が出てくるだろうし、それで満足する人たちも出て来ると思います。

実際に現在でも、「生身の人間に向き合えない」と元妻に批判されてしまうだろうなという人たちは一定数いますし、そういう人たちがもっと「リアルな恋愛」を求めることも想像に難くありません。

 

なので、この映画は僕としては割とリアルな現実を予測する(ラストも含め)ものとして良く出来た作品だな、と思いました。

もし、批判的な事を書くとしたら、「生身の人間に向き合えなくなった人間」が増えたとき、社会はどうなるのだろうか、ということですが、それを扱うには他の映画を作らないといけないかな、と思います。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

2017年に観た映画ランキング

 

1 「この世界の片隅に」 / 2 「her/世界でひとつの彼女」 / 3 「 愛しき人生のつくりかた」 / 4 「花様年華」 / 5 「EDEN/エデン」 / 6 「17歳」 / 7 「愛とセックス」(Sleeping With Other People) / 8 「あと1センチの恋」 / 9 「惑星のかけら」 / 10 「麦子さんと」