「プリズナーズ」
TSUTAYAディスカスで旧作50円だった(税&送料別)ので借りて観た作品です。
作品データ
原題 Prisoners
製作年 2013年
製作国 アメリカ
上映時間 153分
映倫区分 PG12
ストーリー(公式サイトより)
ペンシルヴェニア州で小さな工務店を営むケラー(ヒュー・ジャックマン)の幸せに満ちた日常は、何の前触れもなく暗転した。
感謝祭の日、6歳の娘アナがひとつ年上の親友と一緒に外出したまま、忽然と消えてしまったのだ。
まもなく警察は青年アレックス(ポール・ダノ)を容疑者として拘束するが、自白も物証も得られず2日後に釈放。
刑事ロキ(ジェイク・ギレンホール)の生ぬるい対応に不満を隠せないケラーは、アレックスがふと漏らしたひと言から、彼が犯人だと確信し、自らの手で口を割らせようとする。
最愛の娘を取り戻したい一心で、法律とモラルの一線を踏み越えていく父親。
粘り強い捜査によって、新たな容疑者の存在を突き止めていく刑事。
もがけばもがくほど混迷が深まるこの難事件の背後には、想像を絶する闇が広がっていた…。
感想
まず内容について触れる前に、映倫がPG12になっていますが、僕が観た感じではR15だと思いました。
ものすごく暴力的なシーンがあり、それはさすがにPG12でもまだ配慮が必要かな、と。
内容に関していうと、ものすごく怖い映画でした。
あらすじとしては、
子ども2人が失踪
↓
両親と警察が犯人を探す
↓
あやしいの発見
↓
確証がないので、それぞれが探し続ける
↓
過去のことも現在進行形のことも少しずつ明らかに
↓
子ども発見
↓
犯人判明
と、最終的には子どもたちも見つかり、犯人も分かります。
それ自体は怖くもないのですが、子どもたちを探す過程で次々に明らかになっていく「過去と現在進行形の出来事」がとても怖いものでした。
「プリズナーズ」(=囚人、囚われている人たち)というタイトルが示唆しているように、いろいろな囚われている人たち、そしてその人たちをとらえている人たちが出て来ます。
公式サイトがストーリーのところで「最愛の娘を取り戻したい一心で、法律とモラルの一線を踏み越えていく父親」と書いているように、ケラーは「一線」という言葉や概念がないかのようにどんどん踏み込んでいきます。
それでもその行為は「娘のため」ということで、「神」に祈り、許しをこうことで自分自身をも自分自身が許していきます。
僕自身が恐怖を覚えたのは「娘のため」という動機ではなく、むしろその行為を「許している」ということでした。
神を持ち出すことによってあたかも自分が神に許されているかの様に錯覚しているのは、この映画でのような行為をしなくても、「神」に祈ったり、願ったりしている人たちの大部分に共通する行いです。
そして、そのことにいかに自覚的でいるかということが重要なのですが、それを自覚している人があまりにも少ないということげ現実なのだ、と改めて痛感させられました。
勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆
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