映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「あまくない砂糖の話」

以前、勝間和代さんや津田大介さんが触れていた映画で、観てみたいと思っていたので、TSUTAYAディスカスでリクエストして観た映画です。

 

 

あまくない砂糖の話 THAT SUGAR FILM(公式サイト)

 

作品データ

原題 That Sugar Film

製作年 2015年

製作国 オーストラリア

上映時間 102分

 

内容(公式サイトのイントロダクションから要約)

俳優のデイモン・ガモーは、人間は平均で1日にティースプーン40杯もの砂糖を取っていることを知る。角砂糖やコーヒーシュガーだけが砂糖ではない。今や砂糖は形を変えて様々な食品に入り込み、加工食品の80%には砂糖が含まれているのだ。そこでガモーは自らの体を使い、一日にティースプーン40杯分の砂糖を60日間にわたって摂取するという実験に乗り出した。“ヘルシー”と宣伝されながら実際には大量の砂糖が隠されている食品に焦点を当てる。身近な現実の恐怖、あまい砂糖に隠されたあまくない真実に迫る!

ガモーは、低脂肪ヨーグルト、穀物バー、ジュース、シリアルといった、ヘルシーと信じられているが実際には大量の砂糖が潜んでいる食品を60日間食べ続けるという無謀な実験をスタートさせた。医師や栄養士などの管理の元、摂取カロリーは変えず、実験前から続けている運動もそのまま継続。変わったのは食生活だけなのに、実験開始12日目ですでに3.2キロも体重が増えてしまった!実験が半ばを過ぎた頃、国民の3人に1人が肥満になっているという世界一の“砂糖大国”アメリカへ飛ぶ。早速注文したスムージーには、“ヘルシー”と表示されているにもかかわらずスプーン34杯分もの砂糖が入っていた。ケンタッキー州では幼い頃から毎日マウンテンデューを飲み続けているという虫歯だらけの少年に出会い、“食”をめぐる教育に疑問を抱く。ニューヨークでは、政治と癒着する巨大食品企業の陰謀が次々と明らかに。さらに、砂糖を摂り続けているガモーの体にも異変が起こり始める…。前代未聞の実験の驚きの結果とは?

 

感想

 

内容を事前に調べずにリクエストしていたのですが、何故内容を知らずにリクエストしていたのかというと、大学生の時に社会学系の授業だったと思うのですが、砂糖産業についてのドキュメンタリーを見たことがあったからです。

ちょっと調べてみたら、BSで放送された「世界を動かす砂糖産業」(原題「Big Sugar」)という、カナダ制作のドキュメンタリー(制作年は2005年)でした。

(DVDなどでは見つけられませんでしたが、動画サイトではアップされたものがいくつかあったので、興味があったら、各々検索してもらえたらと思います。)

 

「世界を動かす砂糖産業」は砂糖産業が、特にドミニカ共和国の状況に焦点を当てつつ、そこで生活する人たちにどのような影響を与えているかを明らかにしたものでした。

賃金は安く、単一産業になり、余計に生活は苦しくなる。

僕が「貧困」や「格差」という問題に関心を深く持つようになった大きなきっかけの一つになったドキュメンタリーでした。

 

このドキュメンタリーが念頭にあったので、今回の「あまくない砂糖の話」ももしかしたらそのような砂糖産業の話なのかな、と思っていたのですが、全く違いました。

スーパーサイズ・ミー」(マクドナルド商品を30日間食べ続けて心身への影響を記録した映画)のように、砂糖を60日間食べ続けて心身への影響を記録した作品でした。

 

僕自身は今年の2月から糖質制限をはじめていて(「糖質制限はじめました」)、砂糖を以前より取らない生活を送っているので、心身への影響はまさに現在僕が実感していることと変わりませんでした。

 

具体的には、体重が増加し、砂糖(糖質)を摂取してしまうとすぐに欲してしまい、うつっぽくなり、だるくなり、肝臓機能も低下する。

つまり、僕自身で言えば、糖質制限をはじめたことで、体重が減少し、満腹感を十分に感じるようになり食べる量が減り、うつっぽさが軽減し、だるさがへり、お酒を多少飲んでも平気になりました。

 

また、心身への砂糖の影響だけでなく、食品(飲料)メーカーが砂糖の心身への影響を過小評価させるように動いているかにも触れられています。

簡単に陰謀論的に描くことには注意が必要ですが、営利企業である限り、自分たちの不利益になるような情報はなるべくなくし、利益を最大化させるということは当然のことなので、食品メーカーとそこに結びついた研究者に切り込んでいることはとても重要なことだと思います。

 

ちょっとだけ不満があるとしたら、「砂糖類」には焦点が当てられているものの、「糖質」には全く触れられていない点です。

砂糖類が体内でどのような働きをするのか解説しているものの、糖質には全く関心を寄せていません。

糖質にも砂糖類と同じ働きを体内でするものがあるので、心身への影響を描くのならば、体内で同じ働きをする糖質にも焦点を当てる必要があると思います。

 

まぁ、何にせよ、砂糖類、そして糖質の取り過ぎは心身へ大きな影響があるということがこの映画を観ても明らかになったので、今後も糖質制限を続けていきたいと思います。

何よりも、映画で主演&監督のガモーの心身の変化を目の当たりにし、それでもインパクトがありますが、僕自身も糖質の影響を実感しているので、これ以上のインパクトに勝るものはありません。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

2017年に観た映画ランキング

 

1 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 / 2 「さとにきたらええやん」 / 3 「この世界の片隅に」 / 4 「ムーンライト」 / 5 「あまくない砂糖の話」 / 6 「ドラッグ・ウォー / 毒戦」 / 7 「シチズンフォー スノーデンの暴露」 / 8 「帰ってきたヒトラー」 / 9 「SING/シング」(日本語吹替版) / 10 「奇跡の教室」

 

11 「ベティ・ブルー」 / 12 「ミッドナイト・イン・パリ」 / 13 「神様の思し召し」 / 14 「her/世界でひとつの彼女」 / 15 「マグノリア」 / 16 「プリズナーズ」 / 17 「if i stay」 / 18 「ハドソン川の奇跡」 / 19 「ラ・ラ・ランド」 / 20 「しあわせのかおり」

 

21 「REDリターンズ」 / 22 「 愛しき人生のつくりかた」 / 23 「ディーパンの闘い」 / 24 「プリデスティネーション」 / 25 「花様年華」 / 26 「EDEN/エデン」 / 27 「17歳」 / 28 「愛とセックス」(Sleeping With Other People) / 29 「後妻業の女」 / 30 「あと1センチの恋」

 

31 「海難1890」 / 32 「ホテルコパン」 / 33 「ロング・トレイル!」 / 34 「ワールド・ウォーZ」 / 35 「惑星のかけら」 / 36 「麦子さんと」 / 37 「超高速!参勤交代 リターンズ」 / 38 「カケラ」 / 39 「スプリング・ブレイカーズ」 / 40 「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」