映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「Mommy マミー」

TSUTAYAディスカスから送られてきた映画です。

 

Mommy/マミー [DVD]

 

グザヴィエ・ドラン監督 映画『Mommy/マミー』 オフィシャルサイト

 

作品データ映画.comより)

原題 Mommy

製作年 2014年

製作国 カナダ

上映時間 134分

映倫区分 PG12

 

ストーリー(オフィシャルサイトより)

とある世界のカナダでは、2015年の連邦選挙で新政権が成立。2ヶ月後、内閣はS18法案を可決する。公共医療政策の改正が目的である。中でも特に議論を呼んだのは、S-14法案だった。発達障がい児の親が、経済的困窮や、身体的、精神的な危機に陥った場合は、法的手続きを経ずに養育を放棄し、施設に入院させる権利を保障したスキャンダラスな法律である。ダイアン・デュプレの運命は、この法律により、大きく左右されることになる。

 

感想

何故この作品をリクエストしてあったのかは全く覚えていないのですが、これを書くために少し調べていたら、以前観たことのある「トム・アット・ザ・ファーム」のグザヴィエ・ドラン監督の作品で、2014年第64回カンヌ国際映画祭コンペティション部門でジャン=リュック・ゴダールと共に審査員特別賞を受賞した作品だそうです。

 

映画の冒頭で「障がい児が収容されるという法律が出来た」と書かれ、僕はそれが「映画の中のフィクション」ではなく、現実のこと、として受け入れて観てしまったので、結構ショックを受けてしまいました。

今、こうして、その法律が「フィクションである」ということを知ったので、少し落ちついて書けているものの、映画というフィクションでありながら、カナダではこの映画のような出来事が起きているのか、と思い暗澹たる気持ちになりました。

 

主人公はダイアン・デュプレ、息子の子スティーヴを施設から引き取り、一緒に暮らしはじめるところから物語は始まります。

ティーヴの言動は、激しく、母親であるダイアンに対しても汚い言葉で罵ったり、暴力を振るったり。

そこに、ふとしたきっかけで隣人の元教師カイラと親しくなり、三人の交流が始まります。

ティーヴにも目標があり、そこに向かって順調に進んでいるかのように見える時もあるものの、最終的にダイアンはある決断を下す。

 

物語自体というよりも、スティーヴが「発達障がい」、あるいは「ADHD」だと語られていることに危惧や疑念を覚えました。

ティーヴの暴力性だったり、他を顧みない行動は話して「発達障がい」だからなのか。

僕にはスティーヴ、というかこの映画の中での暴力性がかなり気になりました。

でも、「発達障がい」の人たちや「ADHD」の人たちを思い出しても、決してこの「暴力性」は結びつきません。

なので、僕はこのことに戸惑いを感じてしまいました。

 

ティーヴとしての視点で観るのか、母親であるダイアンの視点で観るのかによって、この作品をどのように感じるかは大きく変わると思いますが、2人にとって前向きな決断だったと感じただけに、ラストをどのように理解すれば良いのか考え込んでしまいました。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

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