映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「幕が上がる」

TSUTAYAディスカスでリクエストして観た映画です。

 

幕が上がる

 

映画『幕が上がる』公式サイト

 

作品データ映画.comより)

製作年 2015年

製作国 日本

上映時間 119分

映倫区分 G

 

ストーリー(公式サイトより)

地区予選敗退。最後の大会を終えた先輩たちに代わり、部長として富士ヶ丘高校の演劇部をまとめることになった高橋さおり(百田夏菜子)。「負けたらヤなの!」と部員の前で意気込むさおりだが、悩める日々が続く。どうやったら演技が上手くなれるの?演目は何にすればよいの?「わからないー!」

そんな時、学校に新任の吉岡先生(黒木華)がやってきた。元学生演劇の女王だったらしい!美人だけどちょっと変わったその先生は、地区大会すら勝ったことのない弱小演劇部の私たちに言った。

「私は行きたいです。君たちと、全国に。行こうよ、全国!」

気迫に充ちたその一言で、彼女たちの人生は決まる。演目は「銀河鉄道の夜」、演出は部長のさおり。演じるのは、看板女優でお姫様キャラの“ユッコ”(玉井詩織)、黙っていれば可愛い“がるる”(高城れに)、一年後輩でしっかり者の“明美ちゃん”(佐々木彩夏)、そして演劇強豪校からのスーパー転校生“中西さん”(有安杏果)らの部員たち。吉岡先生と、頼りない顧問の溝口(ムロツヨシ)と共に、富士ヶ丘高校演劇部は、見たことも行ったこともない、無限の可能性に挑もうとしていた。

 

感想

ももいろクローバーZのメンバー5人が出演している映画、ということで、公開当初はその存在を知っていたものの、あまり興味が持てませんでした。

でも、その後、どこでだったかは丸で忘れてしまいましたが、アイドルが主演している映画と思って観てはいけない、というような書評を読み、リクエストしていたのでした。

 

そんな経緯がありつつ観たのですが、やはり最初は少し身構えて観ました。

アイドル、しかも、ノリは良いものの、歌が上手いという評価かではないグループが主演しているので、どんな展開になるのだろうか、と。

脇役も先生役がどうしても「ムロツヨシ」というキャラが目立ってしまう、ムロツヨシが最初から出ていて、「あぁ、ムロツヨシだ」と役名・役柄ではなく反応してしまいましたし、主人公の母親役も清水ミチコと、どうしても役柄ではなくその役者のキャラが前面に主張されているようでした。

 

そう思いながら観ていたのですが、それらの脇役を演じる役者の存在感を感じてしまったものの、ももいろクローバーZのメンバーはみんなとても自然な演技をしていました。

下手だな、とか上手いな、とも思わせない自然な演技をしていました。

特に何も感じさせない、というところは本当はとても上手だということなのでしょう。

 

そして、更に、新任教員として登場する吉岡を演じる黒木華が秀逸でした。

この人の演技力には圧倒されました。

黒木華が今まで演じていた作品を思い出しながら、確かに黒木華なのだけれども、全く違う人を演じていて、それがこの作品では際立っていました。

 

役者の演技ばかり書いてしまいましたが、物語も単なる青春映画に終わっていないところが良かったです。

ここでいう単なる青春映画というのは、ノリで乗り切るような展開を見せるもののことなのですが、主人公が最初少し引いているところ、そして、「何故演劇やっているの?」ということに対してすぐに答えられなかったり、答えてもそれが熱意とかではないところにリアルさを感じました。

 

これは、単なるアイドルが主人公の映画ではないぞ、と思って、鑑賞後に調べてみたら、原作が平田オリザさんのものでした。

 

幕が上がる (講談社文庫)

 

演劇人が演劇をする高校生を書いた演劇ということで、物語が練られているのは当然のことだったか、と思い至りました。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

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