映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「君が生きた証」

TSUTAYAディスカスでリクエストしていた映画です。

 

君が生きた証 [DVD]

 

映画『君が生きた証』公式サイト

 

作品データ映画.comより)

原題 Rudderless

製作年 2014年

製作国 アメリ

配給 ファントム・フィルム

上映時間 105分

映倫区分 G

 

ストーリー(公式サイより要約)

やり手の広告宣伝マンのサムは大きな契約をまとめ、祝杯をあげようと大学生の息子ジョシュを強引に呼び出した。ところがジョシュは店に現れず、テレビに映し出されたのは大学で起きた銃乱射事件の速報ニュース。ジョシュは帰らぬ人になってしまったのだ。

2年後。会社を辞めて荒んだボート暮らしを送るサムを、別れた妻が訪ねてくる。「あの子の音楽好きはあなた譲りだから」と渡されたのは、生前にジョシュが書き溜めていた自作曲の歌詞とデモCD が詰まった箱。曲を聴いたサムは、ジョシュが何を思い、何を感じて暮らしていたのかをまったく知らなかった自分に気づく。ジョシュが遺したギターでジョシュの曲を爪弾くようになったサムは、場末のライブバーの飛び入りステージに参加する。酔客の喧騒の中、唯一サムの演奏に反応したのは引っ込み思案なロック青年のクエンティンだった。「あの曲はもっと多くの人に聴かせるべきだ」と力説する情熱に押し切られ、サムは親子ほど年の違うクエンティンとバンドを組むことに。“ラダーレス”と名付けられたバンドは、サムが作者だと勘違いしたままジョシュの曲を次々とレパートリーに加え、人気を博してライブバーでレギュラーの座を射止める。クエンティンとメンバーたちが有頂天になる一方で、サムもジョシュの死と向き合い、生きる喜びを取り戻していく。そんなある日、“ラダーレス”に地元で開催されるロックフェスへの出演依頼が舞い込む。メジャーデビューも夢じゃないと盛り上がるクエンティンとは裏腹に、「出演はしない」と断るサム。実はジョシュの曲には、決して人前で演奏してはいけない理由があった……。

 

感想

上のストーリーにあるように、原題は「RUDDERLESS」です。

日本語訳すると「舵のない/舵のきかない」とか、「指導者のいない」という意味でしょうか。

このRUDDERLESSが作品のタイトルにもなっていますし、何よりも、バンドの名前にもなっているので、全く違うタイトルなのはどうなのかな、と思ってしまいました。

何よりも、サムは湖畔のヨットで暮らす日々を送っていて、このヨットが船としてではなく基本的に寝場所とされてることも、このRUDDERLESSという名前に関係があります。

 

内容は、後半に入って、サムが今ヨット暮らしをしていて、家の修理工として生活するという、息子ジョッシュを亡くす前とは全く違う暮らしをしている理由が「まさか」という思いを持ちつつも、少しずつ明らかになっていきます。

 

何故ヨットで生活しているのか、何故頑なにバンドを組むことを拒否するのか、何故バンドメンバーにも自分の作った曲じゃないと言えないのか。

 

少しずつ明らかになっていくにつれ、前半で少し気になった場面も理解出来るようになっていきます。

例えば、大量にお酒を飲んでいた場面。

最初観たときには、息子を亡くしてあそこまで飲むものなのだろうか、と少し気になりました。

でも、僕は身近な家族を失ったこともないし、僕の感覚・予想とは少し違うだけかな、と流した場面でした。

 

この、少しずつ全体像が明らかになっていく様子、また、観るものに明らかになっていくものの、逆にサムや元妻の苦しみが明らかになっていく様子がとても上手に描かれていると思いました。

 

ラストも単純な希望を示すものでもなく、希望を示しつつも、苦しみの中にある姿をも伝えているところがとても良かったです。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

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