「マイ・ベスト・フレンド」
知らなかった作品なのですが、Amazonでの評価が高かったので観てみました。
作品データ(映画.comより)
監督キャサリン・ハードウィック
原題 Miss You Already
製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 ショウゲート
上映時間 116分
映倫区分 G
ストーリー(公式サイトより要約)
大人になったミリー(トニ・コレット)は、刺激的な毎日を送っていた。
誰もが振り返る最先端のファッションに身を包み、バンドボーイのキット(ドミニク・クーパー)と付き合っている。ジェス(ドリュー・バリモア)の方はいたって堅実な女性に成長したが、ふたりの友情だけは何ひとつ変わらなかった。
そんななか、ミリーの妊娠が発覚、破天荒だった恋人たちはあっさりと結婚し、キットは家庭的な男に変身する。
スピーカーの販売会社“サウンズ音響社”を立ち上げ、ミリーは広報部長として手腕を発揮、成功したふたりはステキな一軒家を手に入れる。
二人目の子どもにも恵まれ、何もかもが順調だった。
役所で働くジェスは、環境保護活動で出会った整備士のジェイゴ(パディ・コンシダイン)と暮らし始める。ボートハウスでの生活は、優しくてユーモアのセンスもあるパートナーの愛に包まれて、ジェスは幸せだった。ただひとつ、子どもができないことだけを悩んでいた。
ところがある日、ミリーに乳がんが見つかるという、想像もしなかった運命にみまわれる…。
勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆
感想
物語の内容は、公式サイトにすべて書いてありました…。
公式サイトのストーリーを事前に読んでいたら、映画を観る意味がないような感じなので、ここには前半部分だけ載せておきました。
原題が“Miss You Already”で、日本語としてはタイトルが「マイ・ベスト・フレンド」の方がわかりやすいと思ったのでしょうが、僕は逆に原題の“Miss You Already”から物語がどういう展開になるのかはある程度予想出来たので、予想出来るけれど、映画の中で“Miss You Already”がどのように描かれるのか、たとえば、ジェスとミリーのどちらの思いなのかに注目しながら観ていました。
思いとしてはジェスとミリーの2人とも気持ちなのかも知れませんが、この言葉そのものを言う場面があり、少なくともその場面では、誰の思いなのかが重要だと思ったので、原題も副題に含むなどどうにか残せなかったのか、と少し残念に思います。
かなりうがった見方をすればミリーの母親ミランダを演じるジャクリーン・ビセットのかつての出演作に「ベストフレンズ」(原題“Rich and Famous”)というものがあるので、この作品も原題と全く違う邦題がついているので、今回もそれに合わせたのかも知れません。
物語自体ですが、ミリーの乳がん、ジェスの不妊治療というのが、確かに年齢的に重なるのであり得るとは思うのですが、いくら小学校から一緒だとしても、結婚だけでなく、子どもを授かると2人だけでなく、周りとの関係がそれまでと全く変わってしまうように思います。
日本の特に都市部では少なくとも全く変わってしまうと思うのですが(元配偶者も結婚前はかなり活発なようだった交友関係が、とりわけ出産後はほとんどなくなっていました。)、ミリーとジェスの関係を観ると、そもそも生活スタイルがかなり変わりつつも、こんなに頻繁に会う関係を継続し続けることがすごい、というか僕にとってはリアリティを感じにくいものでした。
物語はミリーとジェスの2人を軸にしていますが、僕自身はミリーの夫であるキットがとても良かったです。
バンドマンだったのが家庭的な夫・父親になった、とストーリーには書かれていますが、ミリーが乳がんの手術をしたあと、自身の身体を受け入れられない中でも、キットは受け入れようとし続けていて、その姿がとても素晴らしいなと思いました。
ミリーのような態度・行動をされたら、キットがミリーの元から離れていってもおかしくないのに、辛抱強く受け入れようとする、それが、特に僕にとってはある意味、ミリーが僕で、キットが元配偶者という関係になりますが、現実とは遠いものだとしても、理想的な姿だな、と思いました。