映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「グッモーエビアン!」

Amazonで評価が高かったので、見てみた映画です。

 

グッモーエビアン!

 

作品データ映画.comより)
監督 山本透
製作年 2012年
製作国 日本
配給 ショウゲート
上映時間 106分
映倫区分 G

 

あらすじシネマトゥデイより)

元パンクバンドのギタリストのアキ(麻生久美子)と、娘で15歳のハツキ(三吉彩花)は、友達のような関係。ある日、ヤグ(大泉洋)が海外から2年振りに二人のもとへ帰ってくる。ハツキは、自由気ままなヤグと、それを笑い飛ばして許すアキに対し、イライラしてしまう。そんな中、親友トモがハツキとけんかしたまま転校してしまい、さらにはアキとヤグの過去を知ることになり……。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

感想

原作は小説(吉川トリコグッモーエビアン!』)だということで、小説は読んでいませんが、映画向きの作品だと感じました。

 

自由で放浪癖のある父親、という設定は割とありがちなものだとは感じますが、その父親が娘を溺愛していること、また、パートナーもそれを受け入れているところが少し違うのかな、と思いました。

 

現実でも、自由な男、そしてそれでいて家族を愛する男、というのは目にしますが、それを受け入れがたく感じているパートナーというのはよく聞きます。

子どもが生まれ、月日が経つうちパートナーとの関係も、家族との関係も変化していく。

その中で、いつまでも自由でいると、「変われないダメな奴」と批判の対象にされてしまうことがあると思います。

 

けれども、父であるヤグが2年ぶりに帰ってきても、すんなりとパートナーであるアキは受け入れる。

アキは娘のはつきを育てるために今までとは違い、仕事をする日々なのに、ヤグの行動を批判することもなく、むしろ笑って受け入れる。

そんな関係にはつきは苦々しい思いを感じている。

 

この点がとても良かったです。

 

娘はつきの思いは現実的で、アキの態度は現実的ではないという指摘もあるかもしれませんが、むしろこのヤグとアキの関係性こそがパートナーとしての理想的な姿だと僕は感じました。

結婚というものに縛られることなく、そういうものに縛られているわけでもないから、いついなくなっても、また戻ってきても受け入れることが笑って受け入れることができる。

笑っていられなくなったら終わりなのでしょうが、それはそれで仕方がない、と関係を解消すれば良いだけで、それでも何か(例えば子どもとか稼ぎとか)の理由をつけて一緒にいようとし続けるから関係が泥沼化するのではないか、と思います。

 

大泉洋麻生久美子の演技はいつものようによかったのですが、年齢設定は少し違うかな、と思いましたが、はつき役の三吉彩花が初見でしたがとても良かったです。