映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

町山智浩『トラウマ映画館』

ちょっと前に読んだ『トラウマ恋愛映画入門』に引き続き、町山智浩さんの映画評が載っているこの本を読んでみました。
本当は、こちらの『トラウマ映画館』が先に書かれて出版されたものなのですが、タイトルの『トラウマ映画館』から、僕が苦手なホラー作品などについて書かれているのかな、と思い、最初に『トラウマ恋愛映画入門』から読んだのでした。
 


トラウマ映画館 (集英社文庫)

 
『トラウマ恋愛映画入門』での映画評から町山さんの他の映画評も読みたいと思い、こちらの本も読んだのですが、今回もとても面白かったです。
「トラウマ」の意味、町山さんにとって「トラウマ」となるような作品だということが明らかになりますし、「トラウマ」を残すほどの衝撃を受けた理由も書かれています。

この「トラウマ」になるような理由が関係して、紹介される作品の多くが何十年も前の作品だったり、手軽に観られる情況ではなかったとのことですが、この本の影響もあり、今では結構な数の作品を観ることが出来ます。
町山さん本人のブログでも紹介されています↓

d.hatena.ne.jp


この本を読んでいると、そこで紹介されている作品を観てみたいという気持ちがわくのは当然なのですが、自分にとってどんな「トラウマ映画」があるだろうか、名前も忘れてしまったけれど、あの映画は何て言うタイトルの映画だったんだろうか、もう一度観てみたいな、という気持ちになるのもとても良かったです。
トラウマを残すような作品を読み解いていくと、この本の最後の方で町山さんが自身の生い立ちについて触れているように、自分にとってなぜその作品がトラウマを残すような作品なのか、と、「自分」というものに向き合うことになるのも、とても興味深いな、と思いました。