映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」

 先日の「アベンジャーズ」に引き続き、マーベル作品です。
自分の中で「アベンジャーズ」とこの「ガーディアンズ」が混在してしまっていて、続き物だと勘違いしてしまっていました。
 本当は「アベンジャーズ」の2作目である、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」を観るつもりでした。
 なので、自分が勘違いしていたせいで、最初から登場人物たちが全く「アベンジャーズ」と重ならずに、戸惑いましたが、キャラクターは全く重ならないものの、物語としてはつながる部分があったので、次回からはマーベル作品の順番に気をつけてながら、順番を追いながら観ていきたいと思います。

 ちなみに、この「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」はマーベル作品群の中では【フェイズ2】に含まれます。
 公開順で「アイアンマン3」「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」、「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」「アントマン」となっています。


ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(字幕版)

 

youtu.be

 

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー|ブルーレイ・デジタル配信|マーベル|Marvel|

 

作品データ映画.comより)
監督 ジェームズ・ガン
原題 Guardians of the Galaxy
製作年 2014年
製作国 アメリ
配給 ディズニー
上映時間 121分
映倫区分 G
上映方式 2D/3D

ストーリー(公式サイトより抜粋)
幼くして地球から誘拐され、今や宇宙をまたにかけるトレジャーハンターとなったピーター・クイル。とことん運がないくせに、自らを“スター・ロード”と名乗る男。そんな彼がある日、巨万の富を夢見て、パワーストーン<オーブ>を盗み出す。だが、銀河を滅亡させるほどの恐ろしい力を持つオーブを狙う悪党たちから追われる羽目に。
それをきっかけに、危機また危機の冒険と、宇宙存亡を懸けた戦いに巻き込まれていく——。
そんなピーターとチームを組むことになるのは、キュートなルックスとは裏腹に、過激な宇宙の無法者、アライグマのロケット。メカの天才で奇想天外な戦術を繰り出し、ライフルをぶっ放し、小さな体で大暴れ。さらにはロケットの相棒、一見穏やかだが怒らせるとヤバい樹木の姿をしたヒューマノイドのグルート、宇宙一美しくて危険な暗殺者ガモーラ、復讐心で突っ走る一途な破壊王ドラックスという、癖ありワケありのやっかいな連中がピーターと運命を共にする。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

感想

 
まず冒頭から良かったのが、主人公クイルが聞く音楽です。
 なぜか彼はウォークマンでテープから音楽を聞いていて、そこにはタイトルが「Awsome Mix」と書いてある。
 流れる曲は1970~80年代に流行ったものです。

 そのあとすぐに回想シーンが入り込み、クイルの幼少期の出来事が映し出されます。
 お母さんからプレゼントされたカセットテープを、母さんが死の淵にいる時にもずっと聞き続けていたことから、お母さんが亡くなったすぐあとに連れ去られたあとに、唯一の持ち物だったことも分かります。

 主人公クイルの生い立ちを含め、なぜかアライグマにされてしまっているロケット、ヒューマノイドのグルート、両親を殺され改造人間にされ敵の手で育てられたガモーラ、妻と娘を殺された復讐を夢見るドラックスと、それぞれが様々なものを背負いながらその場にいることが分かります。
 けれど、冒頭の「Awsome Mix」のヒップホップミュージックが流れることからも伝わる、アップテンポで明るい印象が、それらの主要なキャラクターが抱えているもののつらさや暗さというものをうまく中和させていました。

 中和させるというのは、決してそれらの過去を「なかったこと」にするということではなくて、「今も傷を負っているし、辛いけれど、そのつらさを引き受けつつ生きていく」ということです。
 だからこそ、ロケットは、自分の復讐心のために敵であるロナンをおびき寄せたドラックスに「甘ったれるな。皆大切な人を亡くしてる。他人を巻き込む言い訳にするな」と叱るのです。
 でも、巻き込まれて「やれやれ」という感じのロケットですが、言い訳にすることを批判しているだけで、巻き込まれていくこと自体は許容しています。

 みんなそれぞれが悲しみや憎しみを抱えている。
 それは、ガーディアンズの「見た目」が違うことからもわかりやすく描かれています。
 同じ境遇で育ったものも、まして同じ民族や同じ星で生まれたものもいない。
 けれど、仲間となることが出来る。
 
 違う境遇で生きてきたからこそ、何でつながるかと言えば、それは会話しかなく、グリートは「私はグリート」としか言えない(言わない)けれど、それでも会話をすることをやめることをしない。
 「こうしていれば相手が分かってくれるはずだ」と想像することなく、会話をしながら、お互いを理解していく、という、友情物語でありつつも、人と関わる時の基本的なことを教えてくれているような気がしました。

 また、この作品でも、エンディングクレジットのあとに1つのシーンが流れていました。
 「アベンジャーズ」の時は、終始無言でしたが、今回のもクスッと笑えるものになっていました。
 こういう茶目っ気があるというのもマーベル作品の良さだと思います。