映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー 」

 先日の「インクレディブル・ハルク」に続き、マーベル作品を最初から観てみようと観てみた作品です。
 ちなみに、初期6作の流れは以下の通りです。
 
【フェイズ1】
アイアンマン」(2008年公開)
インクレディブル・ハルク」(2008年公開)
アイアンマン2」(2010年公開)
マイティ・ソー」(2011年公開)
キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」(2011年公開)
アベンジャーズ」(2013年公開)

 観ていなかった作品は「マイティ・ソー」とこの「キャプテン・アメリカ」だったのですが、観る順番をちょっと間違えて「マイティ・ソー」の前にこの作品を観てしまいましたが、内容としては独立しているので特に問題ありませんでした。

 


キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー (字幕版)

 

キャプテン・アメリカ|マーベル公式

作品データ映画.comより)
監督 ジョー・ジョンストン
原題 Captain America: The First Avenger
製作年 2011年
製作国 アメリ
配給 パラマウント
上映時間 124分
映倫区分 G
上映方式 2D/3D

内容(公式サイトより)
1942年。兵士として不適格とされた貧弱な青年、スティーブ・ロジャースは、軍の極秘実験「スーパーソルジャー計画」により<キャプテン・アメリカ>として生まれ変わる。身体能力を極限まで高めた強靭な肉体を手にし、同時に正義感に溢れる彼の魂も、極限まで高められる。戦う敵は世界征服を目論むレッド・スカル率いる悪の組織ヒドラ。捕らえられた仲間や親友を救うため、キャプテン・アメリカは特殊装備に身を包んで敵地に向かった!

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

感想
 この作品は、「キャプテン・アメリカ」がどのように誕生したのか、というところから、僕がこのマーベル作品群を最初から観るきっかけになった「アベンジャーズ」へと続く流れが描かれています。
 前半では「キャプテン・アメリカ」誕生に至る物語、後半は「キャプテン・アメリカ」となってからのアクションという内容になっています。

 僕がこの作品で良かったのは、恋愛要素が入っているところです。
 恋愛要素といってももちろん激しいセックスシーンがあるわけでもなく、キスするくらいなのですが、恋愛要素が入ることによって、心意気だけはあるけれど、肉体的にはもやしでしかないスティーブを、階級的にも上位にいるペギーという人間が、その存在だけでなく、能力を認め、人間として愛する、という様子が描かれているからです。

 スティーブとペギーは男女なので、恋愛関係がわかりやすいので恋愛として描いていますが、恋愛ではなくても重要なことを描いていると思います。
 人間として生きる時に、どんな人と長く付き合っていけるかというと、自分が一番弱く、一番苦しんでいる時を知っていて、それを受け入れてくれる人だと思います。
 もやしであり、軍に入ってからも散々なじられ、同僚からもやられまくっていて、また、女性からも相手にされていなかったことをペギーは見て知っていて、それを受け入れていたからこそ、スティーブが「キャプテン・アメリカ」となってからも、お互いが強い結び付きを感じることが出来る。

 これは同性同士でも、恋愛関係を抜きにしても描くことは出来るテーマです。
 また、一見弱いと思われていたけれど、違う見方をすれば、あるいは他の部分が強くなれば、類い希なる力となる、ということを描いている点も良かったです。
 見た目が弱い、あるいは一面だけ見て弱い、ダメと決めつけてしまうことが往々にしてある中で、ちょっとした変化によって、あるいはちょっとした環境の変化によって全く違う見方が出来、それがとても得がたいものだったりする。
 誰かのことを「ダメ」だとか「弱い」とか判断してしまいやすい現代において、そんなに簡単に決めつけてしまって良いのかどうか、ということを問うているようにも思いました。