映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「ネオン・デーモン」

 今回も観たいなと思っていた作品がAmazonプライムで観られるようになっていたので観た作品です。
 モデルの実像を描いた作品、ということくらいしか知らずに観始め、レーティングがR15+の理由も裸とかが映るからかな、と思っていたのですが、直接的にカニバリズム(人肉食)が出てきたりと、観る際には注意が必要です。
 


ネオン・デーモン(字幕版)

 

youtu.be


映画『ネオン・デーモン』公式サイト|2017年1月13日(金)全国順次ロードショー

作品データ映画.comより)
監督 ニコラス・ウィンディング・レフン
原題 The Neon Demon
製作年 2016年
製作国 フランス・アメリカ・デンマーク合作
配給 ギャガ
上映時間 118分
映倫区分 R15+
オフィシャルサイト

ストーリー(公式サイトより)
誰もが目を奪われる特別な美しさに恵まれた16歳のジェシーは、トップモデルになる夢を叶えるために、田舎町からロスへと やって来る。すぐに一流デザイナーやカメラマンの心をとらえるジェシーに、激しい嫉妬を抱くライバルたち。ジェシーに仕事を奪われた彼女たちは、常軌を逸した復讐を仕掛け始める。だが、ジェシーの中に眠る壮大な野心もまた、永遠の美のためなら悪魔に魂も売り渡すファッション業界の邪悪な力に染まっていく。そして今、光と闇を得たジェシーが、ファッション業界のさらなる闇へと踏み込んでいく──。 2017年、衝撃の悪夢が遂に日本にも解き放たれる─!

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★☆☆

感想
 表紙にもなっている場面から始まるこの作品は、その冒頭から、色彩を際立たせる映像美と、それにともなう音楽がとても印象的です。
 主演のエル・ファニングは、いわゆるモデル顔という感じはしないものの、メイクを施した姿と、そうではない姿とでは全く違う印象を与え、特にメイクをしていない姿でのオーディションでデザイナーやカメラマンが彼女に惹かれる理由も伝わってくるような透明感が映し出されています。

 また、モデルとして活躍するために、バストを削ったり、あるいは鼻を作ったりするという整形の実情や、年齢を重ねるごとにどんどん仕事がなくなっていくという実情の暴露は、自分には知らない世界を初めて知る内容でした。

 けれど、モデルやファッション業界を描いたといっても、登場人物が限られていて、限られた人間関係、限られた空間での出来事になっているため、恐ろしい展開ではあるものの、どこか空想・妄想の物語のように思えてしまいました。

 エル・ファニングがカメラマンに認められ、その撮影のために裸になるシーンがあるのですが、設定が16歳ということからなのか、すごく印象的なシーンにも関わらず全体が映し出されることがなかったり、その場面ではなくても良いようなシーンで他のモデルたちの裸が映し出されたりと、「美」を焦点にしている作品だからこそ、それらに対して残念に感じました。
 もし、あの場面でジェシーエル・ファニング)の全体が映し出され、女性の身体の美しさが映し出される場面があれば、より「美」というものが際立って印象に残る作品になったような気がします。