映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

感覚過敏

 先日読んだ武田友紀『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』 で、敏感な感覚の中でも、味覚、触覚、視覚、嗅覚、聴覚の五感それぞれを分けて考えることが指摘されていました。
 同じような「繊細さん」(HSP)でも、五感のどれが繊細なのかは人それぞれに違うということ、また、自分の特徴を知る上でも五感に分けて考えるとより理解しやすいようです。

 ということで、僕は五感の中でどの部分が特に敏感なのかを考えてみると、一番大きいのは、何といっても視覚です。
 視覚は敏感というよりも、そもそも入ってくる情報量が多いことが大きな影響を与えています。
 過度にまぶしいとか感じることはないものの、視覚から入ってくる情報量が多すぎて集中出来なかったり、気になってしまうことがしばしばあります。
 子どもたちと暮らしていた時、特に子どもたちが小さかったときには少しの変化でも見逃さないように、あるいは外出時に危険を察知するには視覚情報が沢山入ってくることは良かったのですが、今ではその必要はないので、必要な時以外はメガネを外すことにしました。
 そうしたら、周りにいる人たちの表情なども僕は裸眼だと見えないので、周囲が気になることがなくなり、少し楽になりました。

 他の感覚で敏感なのは何だろう、と考えていたら、先日、ある出来事がありました。

 

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 仕事をしていたら、その部屋に香水を付けた1人の人が入ってきました。
 近くに寄ればもちろんのこと、少し離れていてもその匂いはきつく、僕は気持ちが悪くなってしまいました。
 感覚過敏によるストレス回避の対処法は「物理的な遮断」なのですが、同じ部屋で仕事をしなければならなかったので、逃げることが出来ず、その人がいる2時間の間、頭が痛くなり、気持ちが悪くなる中、たまに部屋を出て深呼吸してからまた戻って仕事をする、というようにして過ごしました。

 自分自身でもお香を焚いたり、お灸をするので、匂いにはそこまで敏感ではないと思っていたのですが、多分それは、自分自身が「今から匂いがする」ということを分かっていて、しかも時間が決まっている中でのことだからのようです。
 お灸の匂いは苦手ですが、アロマではリラックスすることも出来ることもあるのですが、他の人がつけた香水というのは自分ではコントロール出来ないものなので、ストレスを感じてしまったのではないかと思います。
 同じ部屋にいた他の人は特に困った様子もなく過ごしていたことから、僕が敏感に匂いを感じていたようです。
 そういえば、洗剤の匂いにも結構敏感で、洗剤は無香料を使っていて、他の洗剤で洗った香りがついたものを着ると気になったりしていました。

 他にも、触覚ということで言えば、僕は長袖が苦手で、特に手首の周りに洋服がこすれる状態が苦手です。
 なので、長袖の時期に仕事をする際はアームバンドをするのですが、それも感覚過敏が理由だったのだな、と気付きました。

 五感を分けて考えること、繊細さんの中にも敏感に感じる感覚がそれぞれ違うということはもちろんのこと、そのそれぞれの五感の中でも、すごく敏感に感じる部分とそうではない部分がある、と思います。

 こう考えてみると、味覚についても、敏感だからこそ、逆に同じものを食べ続けることが平気なのかも知れません。
 今まで食べたことのない新しいものにチャレンジしてストレスを感じるくらいなら、いつもメニューが同じものであれば、大きく変わることがなく、ストレスを感じることがありません。
 だからこそ、僕は毎日同じようなものを食べていてもあまりストレスを感じないのかも知れません。

 こうして考えると自分自身のことではあるのですが、中々面白いので、1つ1つ自分の特徴を探っていきたいな、と思います。