映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「サッドティー」

 いつも聞いているPodcast白と水色のカーネーション
 初期に取り上げていた映画を観ていなかったな、と思い出し、TSUTAYAディスカスで借りて見ました。
 ちなみに、番組で取り上げていたのはもう5年以上も前で(#022【映画サッドティー】を考える。)、自分としてもよく覚えていたなぁ、というか、もっと早く観ても良かったのにな、と思います。
 


サッドティー [DVD]

 

youtu.be

 

映画『サッドティー』公式サイト


作品データ映画.comより)
監督 今泉力哉
製作年 2013年
製作国 日本
配給 SPOTTED PRODUCTIONS
日本初公開 2013年10月31日
上映時間 120分

ストーリー(公式サイトより)
二股を解消したい映画監督とその2人の彼女。彼の行きつけの喫茶店のアルバイトの女の子とマスター。彼女へのプレゼントを買いに行ったお店の店員に一目惚れする男。元アイドルを10年間思い続けるファンとその存在を知って彼に会いに行こうとする結婚間近の元アイドル。さまざまな恋愛を通して描く、「ちゃんと好き」ということについての考察。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★☆☆

感想
 今付き合っている人だったりパートナー、好きになった人、別れた人がそれぞれわっていて、1つの輪のような関係になっているという中で、「好きって何?」ということをそれぞれの登場人物が考えるという内容になっています。

 監督の今泉力哉作品は(感想は書いていませんが)他に「鬼灯さん家のアネキ」を観たことがあります。
 「鬼灯さん家のアネキ」が表紙の勝手なイメージとは違って、きょうだい、家族の関係、思いを軽すぎず重すぎず描いていて良かったのですが、今作は、沢山の人物に焦点が当たりすぎていて、「好きって何?」ということについても、人間関係についても、さらっと流されているだけの印象でした。

 二股をしてして、それを両方の彼女は知っていて、男は自分の意志がないようにゆらゆらと揺れている。
 結局、その関係は終わることになるとしても、なぜ3人ともこの情況で今まで過ごしてきたのかもよく分かりませんでした。
 彼女以外にもう1人の女性からも好意を寄せられているけれど、なぜそこまでこの男が好かれるのか、全く理解出来ませんでした。

 店員と客という関係で1度だけ会話を交わした男性から好意を寄せられた女性に関しても、「何をみて好きって言えるの?」とまぁ、それは正論なのかもしれないけれど、彼女は彼女で自分から好意を伝えていたバイト先の店長にひどい態度を取ったことも理解出来ませんでした。
 最初に伝えた好意自体も、実は店長をからかっているのかもとも思いましたが、それはそれで人の気持ちをもてあそんでいることになるので、全く共感出来ないというか、むしろ嫌悪感さえ覚えます。

 それでも、10年間アイドル(引退済み)を思い続けていたけれど、ふと出会った女性を好きになった男性の姿は、恋愛関係ではなくても人と出会うってやはり大切だよな、と思いました。

 *後日、今泉監督からツイートをいただきました。(2月4日追記)

 

 
 これで店長と女の子の流れでよく分からなかった部分がつながりました。
 今泉監督、ありがとうございます。