映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「禁断のケミストリー」

 今回観た映画もAmazonで表示され、結構評価が高かったので見てみた作品です。
 日本語タイトルは「禁断のケミストリー」になっていますが、原題は"Better Living Through Chemistry"で、直訳すれば「化学を通してのより良い生活(人生)」というような感じになります。
 chemistryを「相性」と捉えることも出来るので、主に女性との出会いと相性をめぐってより良い生き方を見つける、という内容でもあるので、もしかしたらこの「相性」という意味も重ねているのかもしれません。
 


禁断のケミストリー(字幕版)

 
作品データ映画.comより)
監督 ジェフ・ムーア
原題 Better Living Through Chemistry
製作年 2014年
製作国 アメリカ・イギリス合作
上映時間 92分

ストーリーWOWOWより)
妻が家庭生活よりサイクリングにはまり、12歳の息子イーサンが学校の問題児で、自分を見下す義父が所有する薬局で薬剤師をしているダグはストレスをためまくる。偶然、薬を配達した豪邸で出会ったエリザベスにダグは魅了され、再会した彼女と意気投合し、彼女と不倫をするように。自分と彼女を元気づけようと手製ドラッグの調剤を始めるダグだが、エリザベスと町から去ろうと彼女の夫を薬物で殺せないかと考えるようになり……。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★☆☆

感想
 物語としては、義父の薬局を継いだ主人公ダグが、義父にも妻にも自分の意思を主張することは出来ず、一人息子も心を開いてくれない中で出会った女性エリザベスに魅了され、彼女と一緒に薬を飲むようになり、薬剤師という立場を使って、新しい薬を調合して、今までとは違った自分になっていく、というものです。

 エリザベスとは薬でつながった縁なのと、豪邸に住む美女と、家族から尻に敷かれている町の薬剤師という2人が、心まで深くつながるのか、つながっているのか、疑問に思いながら見ていたのですが、自分の予想を裏切る内容になっていました。

 ダグがエリザベスとの関係によって少しずつ変わっていく様子を一緒に暮らす妻がこれほど気付かないものなのか、ということや、仕事にまでしている自転車の大会でいきなりダグが勝ち突然セックスを求める展開、処方箋と在庫が合わないことを乗り切る展開など、あり得ない展開になっています。
 けれど、この映画はあり得なかったり、馬鹿馬鹿しいと思う内容だけれども、制作者側としてみれば笑ってみてもらえれば十分ということなのかも知れません。

 冒頭から訳ありな感じのナレーションが入り、それがラストでジェーン・フォンダということが分かり、本人が最後に出て来て、しかもそれが「人は見かけによらない」という台詞を引き出すために、ひどい内容になっていて、それが何を伝えたいのか、訳ありな雰囲気を出した理由や、ジェーン・フォンダだった理由などは、全くよく分かりませんでした