映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

珈琲『のぼる小寺さん』

 今年に入ってからだったか、年末辺りからだったか、聞いているラジオ番組Session22で、パーソナリティで評論家の荻上チキさんがオススメの漫画などを紹介する機会が度々あるようになりました。
 以前紹介したことのある『サトコとナダ』なども紹介されたことがあるのですが、今回は、スポーツに関する漫画を紹介していました。

【音声配信】荻上チキ、オススメ!『スポーツを楽しむとともに、見方も変わるマンガ3冊!』▼2019年1月11日(金)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」)


 紹介されていた3作品の内、この『のぼる小寺さん』は何の機会だったか覚えていないのですが、導入部分は読んだことがあって、確かに面白いなと思った記憶があったので、今回改めて手に取って読んでみました。


のぼる小寺さん(1) (アフタヌーンコミックス) Kindle版

 

『のぼる小寺さん(1)』(珈琲)|講談社コミックプラス

内容講談社公式サイトより)
ボルダリング部に所属する小寺さん。クールなのかと思ったら、だれにでも礼儀正しく、部活には一生懸命。クラスで孤立している人とも仲が良く、部活には誰よりも先に来て、備品の掃除をしているような、心優しい普通の女の子。一体この子はなんなんだ……? 彼女の、ミステリアスでささやかな日常をそっと覗き見る、新感覚日常コメディ!

感想
 この作品を番組で紹介していた荻上チキさん自身もボルダリングをしているということもあり紹介していたのですが、(山登りはするけれど)ボルダリングをしたことのない僕でもとても楽しめる作品になっていました。

 僕のようにボルダリングをやったことがないような人でもルールが分かるように、初心者が入部してくることによって、自然な展開としてボルダリングの基礎が分かるようになっていますし、主人公が高校生ということもあり、学校生活での人間関係の様子も描かれます。
 また、僕の母校にもボルダリング用の壁が設置されたように、少しずつ競技が認知され、練習が出来る環境も増えてきているものの、まだまだ多くはないのですが、それが逆に、1つの場所に老若男女の競技者が集まる要因にもなっていて、そこで様々な刺激を受け、与える様子も描かれています。

 もう少し続いても良かったかな、とは思うものの、4巻で完結している点も無理矢理物語を長引かせることもなく、この作品に登場した人物たちがこのあとどういう歩みをするのかな、と想像する楽しさを与えてくれているようにも感じました。

 ボルダリング、やってみたいという気持ちはあるのですが、生活が落ち着いておらず山にも行けていない状況というのも大きいのですが、近くに練習できる場所がないというのも、トライ出来ていない大きな理由でもあるので、少しでも気軽にトライ出来る場所が増えると良いなと思います。