映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「キングス・オブ・サマー」

*今後、 毎日の更新は難しくなるかも知れません。
 なるべく毎日更新できるようにしたいとは思っていますが、ご了承下さい。
 もし、毎日読んで下さっている方がいらっしゃったら、申し訳ありません。
 (念のためですが、うつの悪化など健康面での理由ではありません。)

 

 先日、エレベーターに1人で乗っていたら、鏡があって、自分の顔を改めて見てみたら、白髪が生えていることに気付きました。
 家に帰って見てみたら何故か、左側頭部だけに生えていました。
 着実に身体が老いていっているな、と感じる出来事でした。
 
 さて、今回は、老いとか全く感じることの無かった15歳の少年たちの物語です。
 Amazonプライムで表示され、レビューで評価を高く付けていた方がいたので、興味が沸き、見てみました。

 


キングス・オブ・サマー(字幕版)

 

映画『キングス・オブ・サマー』オフィシャルHP

 

作品データ映画.comより)
監督 ジョーダン・ボート=ロバーツ
原題 The Kings of Summer
製作年 2013年
製作国 アメリ
配給 グッチーズ・フリースクール
上映時間 95分

 

ストーリー(オフィシャルHPより)
"自由に生きる"
高校生のジョー(ニック・ロビンソン)と親友のパトリック(ガブリエル・ポッソ)は、ともに親への不満から家出を計画。二人は一風変わった少年ビアジオ(モイセス・アリアス)と一緒に、森に隠れ家を作って自立した生活を目指す。しかし、そこにジョーが想いを寄せるクラスメイトのケリー(エリン・モリアーティ)がやってきて、少年たちの友情に亀裂が生じはじめ……。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

感想
 物語のプロットとしては、家族に不満を持つ2人の幼なじみが、新たに加わった仲間とともに家を出て、誰もいない場所で生活を始める、というもの。
 最初はうまくいっていたけれど、そこに3人以外の人(=恋愛)が入ってきたことで崩壊してしまう、という流れです。

 僕は長く続いている男の友だちというか友だち自体あまりいないのですが、唯一15歳の時から続いている友だちが2人います。
 高校からの友だちで、1人は関西にいるので(しかも小さい子どももいるので)中々会えませんが、毎年必ず会うし、何かあれば連絡するような関係が20年続いています(出会った時の年齢よりも長い時間過ぎてりゃ白髪も出るわ)。

 僕を入れてその3人で、この映画の様に家出をしたり、家を作ったり、ってことはしたことはないのですが、今振り返ると、この思春期(なのか?)の微妙な時期を、ケンカしつつもなんだかなんだ一緒に過ごして来た関係って、すごく大切だったんだなと思います。
 僕が一番学校に近かったのに、2人は既に登校していて、クラスの中で3人が一番早く登校していたので、部活でもないのに、外で遊んだり、昼休みに3人で野球したりしていました。
 そんな無駄なというか、はたから見ると、「なにやっての?あいつら」と言われるだろう時間を過ごしてきたからこそ、今があるような気がしています。

 その、「なにやってんの?あいつら」ということを描いているのが、この作品なのだと思います。
 僕らが通った学校は別学(男子校)だったので、この作品とは違って恋愛要素というか、女の子がその輪の中に入ってくることで関係が崩れるということはありませんでした。
 けれど、それも直接にその輪の中に女の子が入って来なかったからで、誰かに彼女が出来れば関係が微妙に乱れ、僕が結婚を決めたときも大学生だったので、微妙に関係が乱れたのを覚えています。

 3人で「あいつら、なにやってんの?」といわれるような時間にただただ3人で過ごせたということはとても貴重な時間だったんだな、とこの作品を見て、改めて感じました。

 「よくある青春映画」ということは出来るのかも知れませんが、親との関係だったり、きょうだいとの関係だったり、ちょうどこの15歳という時期に象徴的な「髭」ということを自然に演出しているところも、好印象を持ちました。