「映画 ブラフマン」
ブラフマンというか、TOSHI-LOWという人を初めて知ったのは、多分、親戚の葬式で、その葬式は告別式だったので親戚しかいなかったのですが、その場にいたのがTOSHI-LOWさんと、その家族でした(お連れ合いのりょうさんはいませんでした)。
その場で、「あの人はバンドやってるんだよ」と教えてもらい、初めてTOSHI-LOWという人と、ブラフマンの存在を知りました。
BRAHMAN
そして、それと同じような時期に、購読している津田大介さんのメールマガジンでTOSHI-LOWさんと津田さんが原発や福島、東日本大震災について語る対談が載っていることが度々ありました。
ブラフマンの音楽は知らないし(失礼)、 文字でしかTOSHI-LOWさんの言葉を読んだことがありませんが、そのTOSHI-LOWさんがというかブラフマンが映画になっているということで観てみました。
映画 ブラフマン
作品データ(映画.comより)
監督 箭内道彦
製作年 2015年
製作国 日本
配給 プレシディオ
上映時間 118分
映倫区分 G
あらすじ(シネマトゥデイより)
1995年に結成され、「SEE OFF」「arrival time」など印象的な曲を世に放ってきたバンドBRAHMANは、抜きん出たパフォーマンスで日本のみならず外国でも認められてきた。音楽性やパフォーマンスが話題になる一方、ステージ外でのメンバーの言動はあまり知られていない。そんな彼らの素顔に、クリエイティブディレクターの箭内道彦が迫る。
勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆
感想
最初に書いたように、僕はブラフマンのファンではないし、音楽も聴いたことがなく、TOSHI-LOWさんがしゃべっている姿というか声もちゃんと聞いたことがありません。
けれど、そのブラフマンについて、TOSHI-LOWさんの特に音楽活動について殆ど知らないという状態だったからこそ興味深く観ることが出来ました。
もし、僕が、昔からのブラフマンのファンで、メンバーのこともよく知っていて、バンドの成り立ちもブラフマンというバンド名についてもよく知っていたら、「そんなこと知ってるよ」と思ってしまったかもしれません。
けれど、何も知らないので、ブラフマンというバンド名はどういう経緯で付けられたのか、抜けたメンバーのことをどう思っているのか、抜けたメンバーは今どうしているのか、今のブラフマンはどういう思いでどうやって一つの曲を作っていくのか、それら、つまりバンド結成から20年は経っているものの、彼らの「自己紹介」のような感じで受け取ることが出来ました。
既に知っている人なら「今更自己紹介なんていらない」と思うでしょうが、何も知らない僕のような人にとっては「そうなんですね」「へぇ~」「そういうことを考えているんですね」と色々分かって興味深いのではないか、と思います。
また、元メンバーは自死をしていて、その元メンバーの家族の元にもインタビューに行っているのですが、自死したメンバーが何故自死をしたのかということも含めて、何となく分かるような気もしましたし、それに対するTOSHI-LOWさんの、ブラフマンの応えのひとつが最後に流れる(そして劇中でメンバーが作っている)曲になっていて、それが自死に向かう側に近い自分としてはとても心に残りました。