映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「幸せなひとりぼっち」

 観たいと思っていた作品がAmazonで観られるようになっていたので見てみました。

 


幸せなひとりぼっち(字幕版)

 

幸せなひとりぼっち | 2016年12月17日(土)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次公開

 

作品データ映画.comより)
原題 En man som heter Ove
監督 ハンネス・ホルム
製作年 2015年
製作国 スウェーデン
配給 アンプラグド
上映時間 116分

ストーリー(公式サイトより)
 愛する妻を亡くした孤独な中年男オーヴェ。かつて町内の自治会長を務めたこともあり、近所には規律に厳しい人間として知られていた。年齢を重ねてからは気難しさに拍車がかかり、いつしか鼻つまみ者でしかない厄介なおじさんと化していた。地域の治安を守るため、共同住宅地の監視役を自ら買って出ていたのだが、数年前、自治会選挙で落選。今や、誰からも望まれていない見回り日課とする日々を送っているのであった。愛する妻を亡くした孤独な中年男オーヴェ。かつて町内の自治会長を務めたこともあり、近所には規律に厳しい人間として知られていた。年齢を重ねてからは気難しさに拍車がかかり、いつしか鼻つまみ者でしかない厄介なおじさんと化していた。地域の治安を守るため、共同住宅地の監視役を自ら買って出ていたのだが、数年前、自治会選挙で落選。今や、誰からも望まれていない見回り日課とする日々を送っているのであった。
 オーヴェは43年間、鉄道局職員としての仕事を全うしてきたが、突如クビを宣告されてしまう。家に帰れば、今は亡き妻の面影が脳裏をよぎる。孤独に耐え切れなくなった彼は、自宅の天井にロープをかけ、首つり自殺を図る。ところがその時、向かいのテラスハウスへ引っ越してきたパルヴァネ一家の騒がしい声がオーヴェの耳に飛び込んでくる。一家の車がオーヴェの家の郵便受けにぶつかってしまい、自殺どころではなくなってしまう。オーヴェは外へ飛び出すと烈火のごとく怒り、挨拶もしないまま代わりに車を駐車場にきれいに車を停め、ぶつぶつ文句を言いながら家に帰る。
 翌日、迷惑をかけたと思ったパルヴァネが、お詫びのペルシャ料理を届けに来る。オーヴェとパルヴァネ。生き方も考え方も違う二人だったが、この美味しい手料理をきっかけに、思いがけない友情が芽生えていく。頑固な態度は相変わらずだが、近所同士のあたたかい交流に心を溶きほぐされていくオーヴェ。やがて、オーヴェは妻・ソーニャとの出会い、そして、妻と自分の人生を一変させたある出来事について語り始めたのだった…。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★★

感想
 公式サイトに載っている紹介文がかなり詳細ですが、書かれているのは前半部分で、後半部分については全く書かれていません。

 簡単に紹介すると、「警察気取りかよ!」と言われるくらい暮らしている地区の自治に厳しく、毎日地区内を歩き、放置自転車があればすぐに撤去し、車の進入禁止場所に車が入ってくれば身を挺してでも止めようとする。
 43年間務めた仕事を突然解雇され、自死しようとしたら、隣りにペルシャ系難民のパルヴァネ(女性)一家が越してきて、遮られてしまう。
 その後も何回か自死しようとする度に何かトラブルが発生し、亡き妻の元に行くことが出来ずに過ごしている内に、パルヴァネと親しくなっていき、オーヴェが何故今のような生活を送っているのか、過去が明らかになっていきます。

 最初は、面倒なおっさんだな、としか思わないのですが、本当にシンプルに、「今のその人の姿」というのは「色んな過去」を経たからなのだということに気付かされます。

 そして、良かったと言って良いのかわかりませんが、ラストも印象的でした。
 悲しい結末ですが、単に悲しいだけでなく、隣人との関わりがあったからこその結末になっていて、ちょっとだけ、やっぱり人間って良いな、と思わせてくれる作品でした。