高畑勲展
先日行ってきた北海道で、子どもたちが寝た後3人で夜中お酒を飲みながら話していた時に、パンダコパンダの話になりました。
パンダコパンダ、名前は聞いたことがありましたが、見たことはありませんでした。
その友人が、すごく良い作品だということで勧めてきたので、今度見ようと思ったのですが、それと同時に新聞の記事を思い出しました。
東京国立近代美術館で開催されている高畑勲展でのミュージアムショップで陶器で出来たパンダコパンダのおみくじが人気だという記事です。
高畑勲展に行った人の話は聞いたことがあったのですが、僕にとっては、とても失礼ですが高畑勲さんは「絵を描かない人=あんまりすごくない」という感じで捉えていたので、観に行こうとは思っていませんでした。
が、その友人たちに今度会うときにプレゼント出来るようにと、高畑勲展へ行ってみることにしました。
高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの | 東京国立近代美術館
東京国立近代美術館へは初めて行ったのですが、とても良かったです。
良かったのは大きく分けて3つあって、一つは高畑勲展が良かったことと、さらに所蔵作品展であるMOMATコレクション(小コレクションの解放され行く人間性 女性アーティストによる作品を中心にも含め)も見られたこと、そして 、なによりも休日にもかかわらず混んでおらずゆっくり観賞出来たことです。
僕が行ったのは土曜日で、通院の後だったので、お昼頃に到着しました。
なので、結構混んでいるんだろうな、と思っていたのですが、上野のように様々な美術館、博物館、動物園がある場所ではないからか、上野の美術館でいえば平日の開館過ぎに行ったような混み具合でした。
高畑勲展ですが、僕が勝手に抱いていた、高畑勲=絵を描かないからあんまりすごくないという評価をひっくり返されました。
この人は本当にすごい人だとわかりました。
詳細な企画書や絵コンテだけでなく、どの位置からカメラを撮っているかまで綿密に指示をしていて、自分の頭の中にある絵や映像を明確にしようとする無数のそのメモやノートにただただ圧倒されました。
友人が勧めていたパンダコパンダに関しては残念ながらあまり展示がなかったものの、最後の監督作品になった「かぐや姫の物語」が何故あのような表現方法になったのか、という過程がわかってとても興味深かったです。
そして、その後そのままMOMATコレクションを見たのですが、こちらもとても良かったです。
日本人画家たちを中心にしていて、僕は絵画に疎く、西洋美術家を少し知っている程度なのですが、それでも名前を知っているゴーギャンやルオー、セザンヌ、クレー、ピカソ、藤田嗣治、前田青邨、熊谷守一、横山大観、草間彌生、丸木俊(赤松俊子)などの作品を見ることが出来ました。
前売り券ではなかったので、自分にとっては決して気軽に行ける値段ではなかったのですが、結果的には2つの展示を、しかも、ゆっくりと見られて本当に良かったです。
あと、MOMATコレクションの方は撮影禁止と書かれていない作品については、基本的に写真撮影OKなのも、今までの日本での経験では珍しく、その点も良かったです。