映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「ヘヴンズストーリー」

 どこでチェックしたのかは全く覚えていないのですが、自分の「いつか見る映画リスト」に入っていて、Amazonプライムで観られるようになっていたので見てみました。
 


ヘヴンズ ストーリー

 

作品データ映画.comより)
監督 瀬々敬久
製作年 2010年
製作国 日本
配給 ムヴィオラ
上映時間 278分
映倫区分 PG12

あらすじシネマトゥデイより)
8歳のサト(本多叶奈)が友達と海で遊んでいると、近所のおばさん(渡辺真起子)が慌てて車で彼女を迎えに来る。サトの両親と姉がトラブルに巻き込まれて殺害されたため、彼女はひとり暮らしの祖父(柄本明)に引き取られることになったのだ。同じころ、トモキ(長谷川朝晴)は見知らぬ少年(忍成修吾)に妻と幼い娘を殺され……。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

感想
 観始めてビックリしました。
 何にビックリしたのかというと、作品の長さです。
 良く知らずに観始めたら、4時間の作品でした…。
 なので、観るには気合い(?)というか根気が必要な気もします。

 けれど、映画作品としては長いものの、物語としては途中で「もういいや」という展開はなく、自然に進んでいきました。
 物語の内容は、家族を殺され1人生き残った少女サトが、自分と同じく家族を殺された男性トモキがたとえ司法が死刑という判断をしなくても、犯人を殺すと言っているのをテレビで観たことから始まります。

 高校生くらいの年齢になったサトが、小さな時にテレビで観た男性が今どのような暮らしをしているか訪ねに行く。
 新しい家族との生活を送っていたトモキはサトが現れたことによって、過去の出来事を思い出し、自分も今の家族も壊れていきます。

 それと同時に、警察官でありながら、どんなこと(というか殺人)でも請け負う裏稼業を行う男とその息子との物語が並行して描かれます。
 つまり殺す側も描かれ、殺す側にも家族にいたことが分かり、残される家族の姿が描かれます。
 この殺されて残された人物たちと殺す側にいて残された人物たちとの物語が並行して描かれ、最終的に結び合うのですが、一番印象に残るのは、撮影した場所と特に時間をかけて丁寧に作っていることが伝わってくることです。

 日本にこんな場所があるんだ、と強い印象を残す場所だけでなく、確実に撮影に1年以上がかかっていることがわかることなど、丁寧に作っていることが映画の物語以上に印象に残りました。