映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「幸せのレシピ」

 前から気になっていた作品ではあったのですが観ておらず、友人から勧められたのでAmazonプライムで観てみました。
 


幸せのレシピ (字幕版)

 

【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|幸せのレシピ

 
作品データ映画.comより)
原題 No Reservations
監督 スコット・ヒックス
製作年 2007年
製作国 アメリ
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 104分

内容(公式サイトより)
マンハッタンの高級レストランで料理長を務めるケイト(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)は、ある日、姉を交通事故で失い、残されためいのゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)を引き取ることに。一方、仕事場には、ケイトとは正反対の性格の陽気な副料理長ニック(アーロン・エッカート)が新たに雇われる。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

感想
 日本語タイトルの「幸せのレシピ」、悪くないとは思いますが、原題の「No Reservations」の方がより内容を示しているように感じました。
 というのも、主人公ケイトは一流レストランのシェフで、料理だけでなく、生活スタイルも自分の「レシピ」通りに過ごしているように見えます。
 その点では、確かに「幸せのレシピ」というタイトルは悪くないのですが、この作品で描かれているのでは、そのケイトに予期せぬことが起きて、レシピ通りに行かない様子だからです。

 その点で、「No Reservations」=予約なし=予想もしなかった出来事が起きる、という意味で原題の方が的確に表しているように思いました。
 突然の姉の死と、姪のゾーイとの生活。
 (ちなみに、この映画を観て初めて「ゾーイ」=生命、という意味を知りました。)

 子どもどころか、一人で自分の「レシピ」通りに生活していたケイトにとって、ゾーイとの生活は戸惑うことばかりです。
 他者と暮らすということは自分の思い描く「レシピ」通りには行かないということばかりです。

 さらに、職場でも新しくニックというケイトの「レシピ」にはない、「予約なし」の人物が突然登場する。

 この作品で一番印象に残ったセリフは、ケイトのセラピストがケイトに言った言葉です。

自分で作ったレシピが1番だよ

 
 思い通りに行かなくても、自分を信じること、自分のやり方を信じ続けること、それで良いんだよ、というメッセージに僕は捉えました。

 また、印象的だったのがラストシーンです。
 何が印象的だったのかというと、そこで写るのはReservationが必要のないお店です。
 ここには、「No Reservations」=予約なし=予想もしなかった出来事が起きても受け止める自信(というとちょっと大げさですが)が現れているように感じました。