「マッドバウンド 哀しき友情」
1ヶ月間のNetflixオリジナル作品鑑賞月間。
今回もエスクァイアの記事で紹介されていた作品です。
マッドバウンド 哀しき友情 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
作品データ(映画.comより)
監督 ディー・リース
原題 Mudbound
製作年 2017年
製作国 アメリカ合作
上映時間 135分
内容(公式サイトより)
ミシシッピ州の農園に住む白人家族と黒人家族。肌の色に関係なく共に戦った第二次世界大戦が終わっても、偏見と人種差別、畑仕事の過酷さは変わらない
勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★★
感想
日本語タイトルにあるように本当に「哀しき友情」の物語です。
第二次世界大戦下にあるアメリカ南部ミシシッピを舞台背景にしています。
そこで、戦争が終わり、帰ってきた元兵士の白人のジェイミーと黒人のロンゼル。
2人とも戦争では戦友を喪うという哀しい経験をし、肌の色も関係なく戦っていたからこそ芽生える地元ミシシッピでの友情。
ミシシッピでは相変わらず黒人は白人の奴隷のような暮らしと扱いをされていて、白人と黒人が一緒にいることさえ許されない情況でした。
けれども、深い傷を負っている白人のジェイミーにとって、唯一苦しみを吐露出来るのが黒人のロンゼルで、仲良くなっていきます。
けれど、ジェイミーの父親は黒人嫌悪者というか、KKKとも繋がりがあるような人物でした。
あるとき、ロンゼルに送られてきた写真をジェイミーの父親が見つけてしまい、ジェイミーが助けようとするも、KKKによってロンゼルは「処刑」されてしまう。
最終的には半分ハッピーな話になっているところがこの作品の良さだと思います。
また、個人的には、ここで描かれる、様々なキリスト教に関する描写、黒人霊歌や、箴言(31章10節以下)、ヨブ記(14章)が印象的でした。
僕はどの宗教も本来は一緒だと思うのですが、一番苦しい立場に置かれている者を支えるのが宗教だと思っていて、まさに、その黒人霊歌や箴言やヨブ記という聖書を白人よりも理解し、身につけているのが黒人であるという描写がとても印象的でした。