映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「恋は雨上がりのように」

 観たいと思っていた作品がAmazonプライムで観られるようになっていたので観てみました。
 観たいと思っていたのは、どちらも感想を書いていませんでしたが、最初漫画(『恋は雨上がりのように (1)』)を読み、(家族と一緒に暮らしていた時に)アニメ(「恋は雨上がりのように」)も放映され、それもとても良かったので、実写化に(期待値が高すぎて)ちょっと不安だったものの、いつか観られたら、と思っていました。
 


恋は雨上がりのように

 

作品データ映画.comより)
監督 永井聡
製作年 2018年
製作国 日本
上映時間 111分
配給 東宝
映倫区分 G

あらすじシネマトゥデイより)
陸上競技に打ち込んできたが、アキレス腱のけがで夢をあきらめざるを得なくなった高校2年生の橘あきら(小松菜奈)。放心状態でファミレスに入った彼女は、店長の近藤正己(大泉洋)から優しい言葉を掛けてもらったことがきっかけで、この店でアルバイトを始めることにする。バツイチ子持ちである上に28歳も年上だと知りながらも、彼女は近藤に心惹(ひ)かれていく。日増しに大きくなる思いを抑え切れなくなったあきらは、ついに近藤に自分の気持ちを伝えるが……。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★★

感想
 期待値がそもそも高かったのですが、とても良かったです。
 ストーリー自体は、漫画も読み、アニメも観ていたので、分かっていたので、この作品で最初に良いなと思ったのは、キャストです。
 橘あきらを演じる小松菜奈
 今まで何度か小松菜奈が出てくる作品を観てきましたが(「渇き。」「沈黙 ―サイレンス―」)、存在感はすごく感じるものの、特別な印象は持っていませんでした。
 が、この作品では橘あきらというキャラクターとものすごく合った配役だと感じました。
 目つきの鋭さ、表情の豊かさ、ストレートに気持ちを伝えるところなど。

 また、あきらに恋をされるファミレスの店長近藤正己を演じる大泉洋もこの人しかいないというキャストに感じました。
 大泉洋の上手さは(僕の中では)言うまでもないものですが、漂う哀愁だとか、原作のキャラクターとは少し見た目のイメージが違ったものの、それでもやっぱりこの人はとても上手だし、すごくマッチした配役だと感じました。

 また、ラストが原作の漫画ともアニメとも違っていたのが良かったです。
 なんとなくハッピーな終わり方になっていて、それはあきらの望むような恋愛関係ではないものの、しあわせな感じがしました。

 僕はバツイチ子持ち(別居)、中年男性とファミレスの店長である近藤に共感しながら観ていたのですが、それでもやっぱり、この誰かにストレートに「好き」という感情を伝えられることってすごく幸せなことだな、と感じました。
 それに対して戸惑うこともあるでしょうし、実際僕も同じようなことがあったら、近藤のような態度を取ると思いますが、それでも誰かにストレートに「好き」だと伝えられるって人生でそうそう起きることではないと思うので、それがやっぱり何と言ってもこの作品の良さだと思います。
 それを伝えても叶わないあきらの悲しみももちろん分かるのですが。