山と本と映画と自分

山や映画&本の感想、身の回りの出来事について

「マイ・ベスト・フレンド」

知らなかった作品なのですが、Amazonでの評価が高かったので観てみました。

 

マイ・ベスト・フレンド

 

youtu.be

 

映画『マイ・ベスト・フレンド』公式サイト

 

作品データ映画.comより)
監督キャサリン・ハードウィック
原題 Miss You Already
製作年 2015年
製作国 アメリ
配給 ショウゲート
上映時間 116分
映倫区分 G

 

ストーリー(公式サイトより要約)

大人になったミリー(トニ・コレット)は、刺激的な毎日を送っていた。
誰もが振り返る最先端のファッションに身を包み、バンドボーイのキット(ドミニク・クーパー)と付き合っている。ジェス(ドリュー・バリモア)の方はいたって堅実な女性に成長したが、ふたりの友情だけは何ひとつ変わらなかった。
そんななか、ミリーの妊娠が発覚、破天荒だった恋人たちはあっさりと結婚し、キットは家庭的な男に変身する。
スピーカーの販売会社“サウンズ音響社”を立ち上げ、ミリーは広報部長として手腕を発揮、成功したふたりはステキな一軒家を手に入れる。
二人目の子どもにも恵まれ、何もかもが順調だった。
役所で働くジェスは、環境保護活動で出会った整備士のジェイゴ(パディ・コンシダイン)と暮らし始める。ボートハウスでの生活は、優しくてユーモアのセンスもあるパートナーの愛に包まれて、ジェスは幸せだった。ただひとつ、子どもができないことだけを悩んでいた。

ところがある日、ミリーに乳がんが見つかるという、想像もしなかった運命にみまわれる…。
 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

感想

物語の内容は、公式サイトにすべて書いてありました…。

公式サイトのストーリーを事前に読んでいたら、映画を観る意味がないような感じなので、ここには前半部分だけ載せておきました。

 

原題が“Miss You Already”で、日本語としてはタイトルが「マイ・ベスト・フレンド」の方がわかりやすいと思ったのでしょうが、僕は逆に原題の“Miss You Already”から物語がどういう展開になるのかはある程度予想出来たので、予想出来るけれど、映画の中で“Miss You Already”がどのように描かれるのか、たとえば、ジェスとミリーのどちらの思いなのかに注目しながら観ていました。

 

思いとしてはジェスとミリーの2人とも気持ちなのかも知れませんが、この言葉そのものを言う場面があり、少なくともその場面では、誰の思いなのかが重要だと思ったので、原題も副題に含むなどどうにか残せなかったのか、と少し残念に思います。

 

かなりうがった見方をすればミリーの母親ミランダを演じるジャクリーン・ビセットのかつての出演作に「ベストフレンズ」(原題“Rich and Famous”)というものがあるので、この作品も原題と全く違う邦題がついているので、今回もそれに合わせたのかも知れません。

 

物語自体ですが、ミリーの乳がん、ジェスの不妊治療というのが、確かに年齢的に重なるのであり得るとは思うのですが、いくら小学校から一緒だとしても、結婚だけでなく、子どもを授かると2人だけでなく、周りとの関係がそれまでと全く変わってしまうように思います。

日本の特に都市部では少なくとも全く変わってしまうと思うのですが(元配偶者も結婚前はかなり活発なようだった交友関係が、とりわけ出産後はほとんどなくなっていました。)、ミリーとジェスの関係を観ると、そもそも生活スタイルがかなり変わりつつも、こんなに頻繁に会う関係を継続し続けることがすごい、というか僕にとってはリアリティを感じにくいものでした。

 

物語はミリーとジェスの2人を軸にしていますが、僕自身はミリーの夫であるキットがとても良かったです。

バンドマンだったのが家庭的な夫・父親になった、とストーリーには書かれていますが、ミリーが乳がんの手術をしたあと、自身の身体を受け入れられない中でも、キットは受け入れようとし続けていて、その姿がとても素晴らしいなと思いました。

 

ミリーのような態度・行動をされたら、キットがミリーの元から離れていってもおかしくないのに、辛抱強く受け入れようとする、それが、特に僕にとってはある意味、ミリーが僕で、キットが元配偶者という関係になりますが、現実とは遠いものだとしても、理想的な姿だな、と思いました。

矢部太郎『大家さんと僕』

手塚治虫賞を先日受賞していましたし、かなり売れているようなので、既に読んだ人も多いかも知れませんが、矢部太郎さんの『大家さんと僕』を読んでみました。

 

以前から気になっていた作品ではあったのですが、(節約生活をしていることもあり)読まずにいました。

けれど、先日の手塚治虫賞授賞式でのスピーチを読んで、そのスピーチがとても勇気づけられるものだったので、もしかしたら似たようなことが作品の中にも出てくるのかな、と思って読んでみました。 

 

スピーチの全文は以下のサイトから読むことが出来ます。

 

www.bookbang.jp

 

簡潔なスピーチですが、僕がすごく良いな、と思ったのはこの部分です。

 

でも一番は、大家さんがいつも、「矢部さんはいいわね、まだまだお若くて何でもできて。これからが楽しみですね」と言って下さっていたのですね。ご飯を食べていても、散歩をしていても、ずっといつも言って下さるので、本当に若いような気がしてきて、本当に何でもできるような気がしてきて……。これはあまり人には言っていないのですが、僕の中では、38歳だけど18歳だと思うようにしていました。だからいま、20歳(ハタチ)なんです。何を開き直っているんだと思われるかもしれませんが、これは本当に効果があって、10代だと思ったら大概の失敗は許せました。

 

矢部さんが漫画を描き始めたのが38歳の時で、多くの人は38歳の年齢で新しいことを始める、というのを聞いたときに、ネガティブな反応をしてくるけれど、矢部さんの身近な人は「出来るよ」と言ってくれた、そして、大家さんもこの発言のように言ってくれたということです。

 

僕も34歳の今年、この年齢で突然家族から放り出され、主夫だったので、社会的地位や関係も金もほとんどない状態になりました。

当初(というか今も)かなり「この年齢で1から始められるのか」と不安になることがあります。

それでも、実際に戦争を体験し、その人生で多くの時間を「独り身」で過ごしてきた身近な大家さんが「まだまだお若くて何でもできて。これからが楽しみですね」と「ずっといつも言って下さるので、本当に若いような気がしてきて、本当に何でもできるような気が」するのだと思います。

 

実際に生き抜いてきた人だからという言葉の重み、そして、さらに肝心なのは「ずっといつも言って下さる」ということなのだと思います。

こういう言葉が作品の中にも出てくるのかなぁ、と思って読んでみたのでした。

 

大家さんと僕 Kindle版

 

残念ながら、僕の期待していた励ましてくれるような発言はなかったのですが、大家さんと店子という、家族でもない2人の、それでも家族よりもお互いの生活をよく知っているという、家族よりも近い2人のやりとりが柔和なタッチで描かれています。

生きてきた経験が違ったりすることから起きるギャップでのユーモアもあり、和やかな気持ちにさせてくれる作品でした。

 

作品にはあまり描かれていなかったものの、「いつも励ましてくれる」という存在は自分にとっても必要だと感じていますし、僕も周りの人にとってそんな存在になりたいな、と思います。

「湯を沸かすほどの熱い愛」

観ようと思っていた作品で、気づいたらAmazonのプライム対象作品になっていたので観てみました。

Amazonの評価でも結構高かったです。

 

湯を沸かすほどの熱い愛

 

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映画『湯を沸かすほどの熱い愛』オフィシャルサイト

 

作品データ映画.comより)
監督 中野量太
製作年 2016年
製作国 日本
配給 クロックワークス
上映時間 125分
映倫区分 G

 

ストーリー(オフィシャルサイトより)

銭湯「幸の湯」を営む幸野家。しかし、父が1年前にふらっと出奔し銭湯は休業状態。母・双葉は、持ち前の明るさと強さで、パートをしながら、娘を育てていた。
そんなある日、突然、「余命わずか」という宣告を受ける。その日から彼女は、「絶対にやっておくべきこと」を決め、実行していく。
その母の行動は、家族からすべての秘密を取り払うことになり、彼らはぶつかり合いながらもより強い絆で結びついていく。そして家族は、究極の愛を込めて母を 葬 おく ることを決意する。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

感想

いきなりラストの話をするのもどうかな、とは思いますが、ラストの演出以外はとても良いと思いました。

僕にはラストは過剰な演出に感じてしまいましたし、ラストの出来事は不法行為ということだけでなく、そんなにうまくいかないと思い、最後の最後で現実味のない話になってしまって残念でした。

それでも、タイトルの「湯を沸かすほどの熱い愛」というものが何を意味しているのかを示すためにも必要だったということはわかりました。

 

この映画も家族とは何か、ということ、そして、生と死を扱っています。

家族とは何かということを考える展開としてはとても感動的な部分もありましたし、何よりも家族の中心である双葉を演じる宮沢りえの演技はとても素晴らしいものでした。

単に線が細く、死にゆく病におかされている人、というだけならば見た目から感じることが出来ますが、夫の失踪後も家族をまとめようとする力強い姿は、見た目のみではなく、内面からエネルギーがあふれているように見えました。

 

物語としては、家族、死というものを扱うのならば、生に関しても触れて欲しかったな、と思いました。

死と生は切り離せないもの、というか、生というものをどう表現するかによって、死をどのように捉えているかもわかるからです。

 

当然、死と生は対極にあるものという考えもあるでしょうし、死と生は延長線上にあるものという考えもあります、それらが少しでも垣間見えたら、もっと深く刺さる作品になったように思います。

 

東村アキコ『東京タラレバ娘』

以前、Kindle版が0円で3巻まで読めるようになっていたので、読んでみました。

 

 

東京タラレバ娘(1) (Kissコミックス) Kindle版

 

東村アキコさんの作品は『かくかくしかじか』を読んだことがあり、それがすごく良かった良かったのですが、『かくかくしかじか』が自伝的漫画なので、他の作品は読んだことがありませんでした。

 

が、読んでみたら、面白かったというか、出てくる女性たちの年齢設定がちょうど今の僕と同じくらいということもあり、女性と男性という決定的な違いはありますが、グサグサと刺されるような感じがしました。

 

ドラマもやっていたのを知っていたので、一話目だけでもとりあえず観てみれば良かったのかも知れません。

  

東京タラレバ娘

 

女性と男性という決定的な違いはありますし、僕は結婚経験も子どももいるのですが、これから「誰と生きるか」ということについては悩ましい問題というか、漠とした不安があります。

 

ある意味で、この漫画に出てくるタラレバ娘たちのように、一から誰かと出会わないといけなかったり、タラレバ言っていられないような年齢になっているのだと感じます。

 

恋愛とかはまぁ、同じくらいの女性たちはこういうことを考えているのか、と参考になるというか距離を置いて考えられるのですが、やはり年齢における現実を突きつけられるのは結構きついものがあります。

作品の中で、(30半ばだと)「チャンスはピンチなんだよ」と言われるシーンがあるのですが、そういう現実にグサグサと刺されるような思いがしました。

 

一番面白かったというか、共感したのは、あとがきで東村さんが女性たちに誘われていったおしゃれなカフェで高いデザートなどを頼むより、焼肉の方が良い、おしゃれなカフェなどデートで行っても女友だちと行っても仕方がない、と描いていたところでした。

「キングダム 見えざる敵」

Amazonでの評価が高かったので観てみました。 

 

キングダム 見えざる敵 (字幕版)

 

作品データ映画.comより)
原題 The Kingdom
監督 ピーター・バーグ
製作年 2007年
製作国 アメリ
配給 UIP
上映時間 110分
映倫区分 R15+

 

あらすじシネマトゥデイより)
父母参観日に出席中のFBI捜査官ロナルド(ジェイミー・フォックス)の元に、サウジアラビア自爆テロ事件が発生したと知らせが入る。彼は法医学調査官のジャネット(ジェニファー・ガーナー)や、爆発物専門家のグラント(クリス・クーパー)らとともに事件の調査を開始。しかし、FBIの捜査を拒むサウジ政府との交渉は難航し……。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

感想

この映画の物語自体はフィクションなのですが、最初に起きる無差別銃撃事件とその後の爆発事件はどちらも実際に起きた事件を基にしています。

 

Khobar Towers bombing - Wikipedia

Riyadh compound bombings - Wikipedia

 

どちらの事件でも沢山の人が殺されていますし、2000年代に入ってからこのようなキリスト教圏や非イスラームを標的にした事件が多発しているとしても、アメリカ人にとっては、衝撃的な事件だったのではないかと思います。

 

その2つの実際にあった事件を物語の舞台であるサウジアラビアということも同じにして映画にした、ということは、映画の中で描かれるアメリカでも簡単にはサウジアラビアには介入できないという事実を踏まえると、勇気のいる行為なのではないかと思います。

 

FBI捜査官であっても、同僚の捜査官が犠牲になったとしても簡単にサウジアラビアに渡ることが出来ないこと、少数で限られた時間のみで捜査することになること、けれども結果的には、「主犯」を見つけるという流れは、「殺された」側の視点に立てば、爽快とは言わずとも、ほっとする終わり方だったのではないかと思います。

 

そこで終わっていたら、僕はもやもやしたものを抱えていたと思いますが、ラストの台詞がとてもリアルな現状、どうしようもない現状を表していて、暗澹たる気持ちにもなりますが、この作品を単に「正義の側に立った悪に打ち勝つ者たち」だけの視点ではなく、他の視点、相手側の視点があることも同時に提示していて、とても良かったと思います。

 

殺された事実は変わらないし、犯した罪は償われなければならない。

けれども、それを「死」や「暴力」だけに求めるとしたら、この循環が繰り返されるしかない。

この映画は2007年に公開されたものですが、その後の10年を考えると、とても示唆的な映画でもあると感じます。

1人になって難しく感じたこと

1人で暮らすようになって、数ヶ月経ちました。

生活のリズムも生活費も大体つかんできたのですが、自分にとってまだ慣れないことがあります。

それが、(特に夕食時に)1人でお店で食べること。 

 

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大学を卒業した年に結婚し、大学も高校の系列校で実家から近かったので、1人暮らしの経験がないままに結婚生活が始まりました。

結婚したその年の終わりに子どもが生まれてきたので、それ以来ずっと外食時は基本的に家族と一緒でした。

 

たまに昼食を外で食べるときはありましたが、昼食なので大体ラーメン屋さんとか牛丼屋さんとかそんな感じのお店。

夜1人でふらっとどこかのお店に入る、ということはほぼしたことがありません。

 

今は家族もいないので、家で料理することもなく、毎日ほぼ同じようなものを食べているのですが、たまにお店に入って呑みたいな、と思うのですが、心理的なハードルがかなり高いです。

30過ぎが何言ってんだ、と笑われると思いますが、今までほとんど経験して来なかったことをする、というのはなかなかハードルの高いものです。

 

 「ワカコ酒」のようにふらっと立ち寄ってお酒を楽しめるくらいに、少しずつチャレンジしていこうと思います。

「アイドル・イズ・デッド」

大体毎週1回更新されるPodcastを愛聴しています。

 

白と水色のカーネーション|音楽と雑談のポッドキャスト – 2013年から始まった音楽と雑談のポッドキャストです。

 

最近はすっかり、音楽からも離れ、MC2人の日常、雑談が中心的な内容なのですが、初期は映画の話を毎週のようにしていました。

初期はMCが今の2人ではなかったのですが、毎回のように映画の話が出ていました。

その中で紹介されていた映画で、先日ふと検索してみたら、Amazonプライムの対象だったので観てみました。

 

アイドル・イズ・デッド

 

アイドル・イズ・デッド KING RECORDS OFFICIAL SITE

 

作品データ映画.comより)
製作年 2012年
製作国 日本
上映時間 64分

 

ストーリー(オフィシャルサイトより)

ひょんなことから先輩アイドル(加藤真弓)を殺してしまい、半ばアリバイ作りのためになり済ましアイドルとしてアイドルグループ"BiS"(プ―・ルイ、ヒラノノゾミ、和田みさ)が結成された。その後、突然現れた謎の女子高生ユフ(テラシマユフ)、ノンちゃんの追っかけファン・正平(水澤紳吾)らを巻き込み、数々の苦難を乗り越え、傷だらけのステージでファンを獲得していくBiSに、復讐の魔の手が迫るーーー。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★☆☆

 

感想

Podcastを聞いていなければ、そもそも主演しているBis自体知らずにいたと思いますし、この映画を観る前までは名前はPodcastで聞いていたものの、歌も聴いたことがありませんでした。

 

映画の内容も事前に調べなかったのでどういう物語なのか知らず、AKBの映画のようにグループの活動記録なのかな、と思っていましたが、良い意味で裏切られました。

 

低予算だということはわかりますし、物語自体も馬鹿馬鹿しい感じもありますし、人が殺されたり、傷つけられる場面ではリアルさを追求しているようには思えないのですが、それでも笑いながら見られる作品でした。

 

バカバカしい感じがするのですが、それでもなんだか不思議な魅力があったのは、アイドルグループが主演ではあるものの、演技が結構上手だった、ということもあるのかもしれません。

 

Bisは1度解散したあと復活し、今も活動しているようなのですが、その活動の様子を知りたいというのではなく、続編が見たいな、と思いました。

それは、(アイドルとしてはどうかとは思いますが)ビジュアルや歌唱力よりも、演技力の方が上回っているように感じると言うことなのかも知れません。