映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「機関車先生」

この映画もBS(NHK)でやっていたので観ました。

 

機関車先生 [DVD]

 

名前だけは聞いたことがありましたが、原作は伊集院静さんの小説です。

 

機関車先生 (講談社文庫)

 

あるきっかけ(ケガ)で喋ることのできなくなった小学校教員が、母の故郷である離島の小学校に赴任するというものです。

離島と言っても、「普通」(と書いて良いのだろうか…)学校なので、「喋ることのできない先生」というものは受け入れられがたく、特に保護者の反発を買ってしまう、という様子が描かれています。

 

子どもたちは「喋れない」ということを特に気にしていない様子で、だからこそ、反発している保護者との対比が際立つものになっています。

実際に日々直接関わる児童たちは特にそれほど「喋れない」ということに問題を感じていないのに、普段そこまで関わることのない「子どものことを考える保護者たち」が「喋れない」ということを問題視する。

まぁ、これは「喋れない」ということ以外にも何でも当てはまるものだと思います。

 

性別、年齢、容姿、学歴…。

 

上に挙げたものを直接言ったらさすがに「差別」だと判断されるでしょうが、自分の親の世代ではそういうことを平然という人たちはいましたし、今でも直接言わなければ逆に良いかのように、陰で言う人もいます。

 

さて、映画自体は、起伏もなく、児童との交流もそこまで丁寧に描かれておらず、結局のところ、機関車先生がどういうことを考えながら過ごしていたのかがよく分かりませんでした。

お別れの時に、黒板に残したメッセージだけしか、考えていたことが伝わってこないので、「何故児童たちは受け入れたのか」ということが分からず残念でした。

 

でも、終始無言を貫く坂口憲二さんの演技は、上手だなぁ、と思いました。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★☆☆

 

2015年に観た映画ランキング

1 「ザ・マジックアワー」 / 2 「あなたを抱きしめる日まで」 / 3 「テルマエ・ロマエⅡ」 / 4 「恋人はセックス依存症」 / 5 「地獄でなぜ悪い」 / 6 「鈴木先生」 / 7 「ミニミニ大作戦」 / 8 「エヴァの告白」 / 9 「機関車先生」 / 10 「なくもんか」 / 11 「ノア 約束の舟」