映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

正社員は週5日勤務という思い込み

昨日の『母の友』にあった、ライターの猪熊弘子さんと國分功一郎さんとの対談についてです。

昨日書いた内容(病気)とは全く違って、今日は「働き方」についてです。

母の友 2014年 05月号

一応、猪熊さんと國分さんについて書くと、猪熊さんは埼玉県上尾市の公立保育所で起きた園児の死亡事故について書いた『死を招いた保育』が一番有名だと思います。

また、國分さんについては、どの著作が一番有名かよく分かりませんが、小平市都道計画で住民投票を行ったことについて書かれた『来るべき民主主義』は目にしたことのある人も多いのではないかと思います。

この2人が「ほいくのゆくえ」という連載の初回で「保育園について考えれば、日本の未来が見えてくる。」というタイトルで対談を行っています。

内容はタイトル通り、「保育」についてで、来年度から導入される、「子ども・子育て支援新制度」や「保育園」について様々に語られています。

前置きがかなり長くなりましたが、僕がこの対談の中でとても興味深く読んだのが「働き方」です。

対談しているお二人が知っている国での働き方の例が述べられていたのですが、今まで知らなかったで驚いたのが「オランダでは、週休3日」、「ドイツでも、週2日しか働いていないけど保育書の正職員」という話です。

「そんなのありなのか?」と。いや、ちょっとニュアンスが違って

「それでも良いんだ。」と思いました。

僕の周り(例えばファザーリング・ジャパン)でもよく大人の働き方について話をします。

「ワーク・ライフ・バランス」だとか、「ママの復帰」だとか。

でも、これらの話でいつも前提にされていたのが「正社員は週5日、フルタイム」ということでした。

仮にそれから外れる働き方(パートなど)が「あり」だとしても、そういう場合は父親(男)ではなく「母親(女性)」です。

僕自身は外で働いているのが週2日なので、どうしても「男は正社員で週5日働くものだ」という前提に違和感があったし、僕自身もその前提に縛られて、ちょっと苦しんだりするときもあります。

でも、本当は、ツレも僕も家族とたくさん関わる時間があって、それなりにやりたい仕事も出来、高望みをすれば足りないけれど、生活するには充分なお給料を得ています。

だから、本当は「男は正社員で週5日働くものだ」ということなんか全く気にすることなんかなく生活すればいいはず。

しかし、現状は子育て支援をしているような団体でさえ働くというのは「正社員で週5日働く」ということを前提にしています。

それを「週休3日=週4日勤務」、「週2日で正社員」というそれまでの前提が「当たり前のことではなかった」ので、衝撃を受けたのでした。

「ワーク・ライフ・バランス」とか言うときに、「残業をいかに減らすか」とかではなく、そもそも「週2日でも正社員として働く」とかそういうことがもっと盛んにいわれるようになると良いな、もっと社会が変わるのにな、と思いました。