映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

大学生の結婚観

先日、ある大学の学生向け広報誌をもらいました。

その中に、その大学の「ライフスタイルを調査、分析」する「○○生データベース」(○○には大学名が入ります)というものがありました。

そこで、今回は「○○生の結婚観」というもので、それが少し面白かったので紹介したいと思います。

スキャンしたものなので画質が悪いかも知れませんが、クリックすると大きくなります。

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回答数が103とサンプルが少ないので、これを学術的な根拠にするとかいうレベルではないという前提で僕が面白いな、と思った点をいくつか書いてみたいと思います。

「結婚と恋愛は別」という回答者の男女差

Q2で「恋愛と結婚についてどう考えていますか?」というものが載っています。

これは自由回答ではなく、選択肢から選ぶようで、選択肢は「結婚と恋愛は別」、「結婚は恋愛の延長」、「したい人はすればよい」、「人生において大切なもの」、「今はどちらもしなくてもよい」、「その他」があるようです。

で、面白いな、と思ったのが、「結婚と恋愛は別」と答えた男女差です。

男性は36%、女性は63%が「結婚と恋愛は別」と答えています。

小さく載っている解説には「女性は「恋愛は楽しいもの、結婚は忍耐、安定」という声が多数ありました」とあります。

よく言われることではありますが、男性と女性とで結婚や恋愛にそもそも求めているものが違うんだな、ということが目で見ても分かるような答えになっていました。

育児休暇を利用したい男性は74%

Q6は「育児をしながら共働きは実現可能だと思いますか?育児休暇を利用したいですか?」という質問でした。

僕が大学生の時には、そもそもこんな質問(「あなたは育児休暇を利用したいですか?」)自体されることは考えられなかったので、こんな質問がされること自体、時代が変わったんだな、と思います。

で、その答えですが、女性は96%、男性が74%が「育児休暇を利用したい」とのこと。

男性の方が20%も低いことをどう考えるのかは難しいところですが、4人に3人は利用したいという「気持ち」があるというのは大切にしてあげたいな、と思います。

よく、女性からも「男性には母性はないから」とか否定的なことを言われますが、男性だって、環境が整っていて、チャンスがあれば、自分の子どもと最初からちゃんと関わっていたいということではないかと思います。

そして、同時に載っている「共働きは実現可能か?」というものですが、女性85%、男性66%が「はい」と答えています。

この回答にも男女で20%の差があるのをどう考えたら良いのかは難しいですが、その理由が興味深かったです。

その理由とは「両親も共働きだから」というもの。

僕の世代(30代前半)はまだ共働きというのは少数でしたが、今の大学生くらい(10代後半から20代前半)の家族だと共働き世帯も珍しくなくなっているのかも知れません。

家族のありかたや、子どもとの関わりに関して、何かと理由にあげられる「自分の家族(親)がそうだったから」というものも、この場合にはポジティブな結果をもたらしているように見えます。

でも、少し批判をすれば、どうしても男性には「家族を養う」とかいうマッチョな思想が抜け切れてないようで(もちろんそういう人がいても良いけれど、それは男性に限ることではないと思います)、そのためには「残業」を前提にした働き方を想定していて、(共働きは)「残業があると難しい」と答えているのが気になります。

家族全員を養おうとするから残業やむなし、となってしまうわけで、パートナーと一緒に働いて稼がないと生活が回らないけれど、その代わり、残業もなく家族との時間をたっぷり持てる、という働き方も出来るわけです。

(たとえば、世帯年収600万円を目指したとして、一人がそれを担おうとすると、残業やむなしだったり、ブラックな職場環境でも耐え続けなければいけませんが、二人で担えば、200万と400万とか300万と300万とかで、無理をしない働き方が出来るということです。)

一応僕も仕事柄若い世代と日常的に関わっているので、このジェンダー意識を男女ともにどう変えていけるかが今後の課題かな、と思います。

(男性の「家族を養う」マッチョな思想もそうですが、女性の「多少おじさんでも稼ぎの良い人に養ってもらいたい」お姫様思想もどうにかしたいなー、と)