映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「海難1890」

ツレがリクエストしてツタヤディスカスから送られてきたので観た映画です。

 

海難1890

 

公開されたときから知っていた映画ですが、僕の勝手な予想でここ数年来の「日本スゴイ系」映画かなと思って敬遠していました。

特に戦争を題材とするものや、何かしら英雄的、賞賛されるような出来事を取り上げたものは避けています。

バラエティ番組自体ほぼ観ない生活を送っていますが、それでも近年の「日本スゴイ系」番組が沢山ある様子は伝わってきていて、ちゃんと観たことは殆どありませんが、うんざりさせられています。

 

で、この映画もそういう、過去の日本の賞賛されるような出来事を扱い、多くの日本の人たちが「忘れていた」出来事を再発掘させることで、「日本ってすごいね!」というものなのかな、と思っていました。

 

内容は、エルトゥールル号遭難事件を扱ったもので、それだけを扱ったものではなく、後半は、イランのテヘランに取り残された日本人をトルコが救援機を飛ばして救出させてくれた出来事が扱われています。

 

エルトゥールル号遭難事件Wikipedia

トルコ政府が救援機を飛ばして救出した出来事Wikipedia

 

内容について触れる前に、気になったのが、画面の「暗さ」です。

暗いです。

映像が暗すぎてあまりにも見にくいので、部屋を真っ暗にして、画面の方が明るく見えるようにして何とか観ました。

 

内容についてですが、エルトゥールル号遭難事件までの描き方は日本人だけを焦点に置くこと無く、トルコ人たちの様子もたくさん描かれていたのでバランスが取れているように思いました。

それでも、トルコ人たちは遭難し、助けられる側、そして、日本人は助ける側になるので、どうしても日本人側が好意的に映ります。

遭難事件だけを描いていたら、僕としてはうんざりしていたでしょうが、その後描かれるテヘランで在留邦人が取り残され、日本政府は全く何もせず、トルコが救援機を飛ばしてくれる顛末は良かったです。

 

はっきりと登場人物が「日本政府は何もしてくれないのか!」と。

 

トルコ人もたくさん取り残されているにもかかわらず、在留邦人が飛行機に乗れるようにトルコ人青年が説得する場面はやりすぎな感じはありましたが、最後のトルコ大統領の言葉は(もしそれが真実ならば)本当に素晴らしいものだと思いました。

 

あと、主演の1人、忽那汐里の英語はとても上手でした。

まぁ、オーストラリア出身なので当たり前ではあるのですが。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

2017年に観た映画ランキング

 

1 「さとにきたらええやん」 / 2 「この世界の片隅に」 / 3 「シチズンフォー スノーデンの暴露」 / 4 「帰ってきたヒトラー」 / 5 「ミッドナイト・イン・パリ」 / 6 「her/世界でひとつの彼女」 / 7 「REDリターンズ」 / 8 「 愛しき人生のつくりかた」 / 9 「ディーパンの闘い」 / 10 「花様年華」

 

11 「EDEN/エデン」 / 12 「17歳」 / 13 「愛とセックス」(Sleeping With Other People) / 14 「あと1センチの恋」 / 15 「海難1890」 / 16 「ロング・トレイル!」 / 17 「惑星のかけら」 / 18 「麦子さんと」 / 19 「カケラ」 / 20 「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」