映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「ベティ・ブルー」

以前、知人が「大好きな映画」ということで勧めていたので、TSUTAYAディスカスが旧作50円(税抜き、送料別)だったので借りてみました。

 

ベティ・ブルー/愛と激情の日々(字幕版)

 

ベティ・ブルー / 愛と激情の日々(公式サイト)

 

作品データ(映画.comより)

原題 37°2 le matin

製作年 1986年

製作国 フランス

日本初公開 1987年12月12日

上映時間 121分

映倫区分 R18+

 

ストーリー(公式サイトから)

閑散とした海辺のバンガローで単調な日々を送っていた35歳のゾルグのもとに、美しい少女・ベティが現れた。ベティの野性的な魅力に惹かれたゾルグは、彼女が行き場のない身であることを知ると、自宅に住まわせることにする。

激しく惹かれあうようになった二人は毎日のようにセックスに耽り、愛を確かめ合う日々が続く。

ある日ベティは、ゾルグが過去に書きためていた小説を偶然発見し心酔するようになる。

ゾルグの才能を稀有のものと確信し、作品の書籍化のために奔走するも各出版社の反応は冷たく、ベティの迸るような情熱は空回りし続け、失意に陥る。

ゾルグは穏やかな愛情で彼女を包もうと懸命に努めるも、ベティのストレート過ぎるほどの感情表現はエスカレートして行き、やがて…。

 

感想

この映画を薦めていた知人はベティのことを「魔性の女」と評し、それと共に、ゾルグのことを「愛妻家の基準」と言っていました。

 

2人の出会いの場面は描かれておらず、いきなり身体を求め合うところから始まるので、僕としては「身体ばかりでいつか心は離れていってしまうのでは…」と思いつつ観ていたのですが、最後までそんなことはありませんでした。

 

ベティはゾルグのことを心酔し、ゾルグもベティの為に尽くそうとする。

ここまで振り回されてしまうと、しかもゾルグにとってベティは10歳以上も年下なので、ゾルグはうんざりしてしまうのでは、と僕なんかは思ってしまうのですが、ゾルグはそんなことは全く感じないのか、尽くし続けます。

 

ベティの魅力的な姿が、傍から見ていると、その魅力だと思っていた面が「狂気的」に見えてくるのですが、それでもゾルグは彼女を愛し続け、支えようとする。

確かに、知人が評したようにこのゾルグの態度、生き方こそが「愛妻家」とも言えるものなのでしょう。

 

でも、なぜそこまでゾルグはベティを愛し続けることが出来るのか、それが僕にはあまり理解出来ませんでした。

確かに魅力的な女性ではあるけれど、ゾルグとベティの芯が触れあっているというように僕が感じられるような場面はありませんでした。

それは最初にどのようにして関係するようになったのかが描かれていないからかも知れませんし、それとも少しずつ離れがたい存在になっていく過程があまりないように思えたからかも知れません。

 

ちなみに原題の「37.2℃」というのは、女性が妊娠しやすい体温とのことで、これが色んな意味を読み取らせるタイトルで、とても良いな、と思います。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

2017年に観た映画ランキング

 

1 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 / 2 「さとにきたらええやん」 / 3 「この世界の片隅に」 / 4 「ドラッグ・ウォー / 毒戦」 / 5 「シチズンフォー スノーデンの暴露」 / 6 「帰ってきたヒトラー」 / 7 「SING/シング」(日本語吹替版) / 8 「奇跡の教室」 / 9 「ベティ・ブルー」 / 10 「ミッドナイト・イン・パリ」

 

11 「神様の思し召し」 / 12 「「her/世界でひとつの彼女」 / 13 「if i stay」 / 14 「ハドソン川の奇跡」 / 15 「ラ・ラ・ランド」 / 16 「しあわせのかおり」 / 17 「REDリターンズ」 / 18 「 愛しき人生のつくりかた」 / 19 「ディーパンの闘い」 / 20 「プリデスティネーション」

 

21 「花様年華」 / 22 「EDEN/エデン」 / 23 「17歳」 / 24 「愛とセックス」(Sleeping With Other People) / 25 「後妻業の女」 / 26 「あと1センチの恋」 / 27 「海難1890」 / 28 「ホテルコパン」 / 29 「ロング・トレイル!」 / 30 「ワールド・ウォーZ」

 

31 「惑星のかけら」 / 32 「麦子さんと」 / 33 「超高速!参勤交代 リターンズ」 / 34 「カケラ」 / 35 「スプリング・ブレイカーズ」 / 36 「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」