映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「ジ、エクストリーム、スキヤキ」

毎年この時期になると、高校の同級生(一応大学も一緒だけど、大学ではほとんど合ったことがない)から連絡が来ます。
ここ数年年末に3人で旅行をしていて、それの連絡でした。

で、この2人になら言っても良いかなぁ、というか、以前のうつの時も知らせている2人なので、「うつ」のことと、家族と離れ1人で暮らし、調停中であることを伝えました。
そうしたらそれこそ大学時代ぶりくらいに、今年はこの夏、お盆にも会おう、ということになりました。

今回の映画は、僕らのように毎年会っているわけではなく、15年ぶりに再会する学生時代の友人3人とその彼女を合わせた4人の物語です。

 

ジ、エクストリーム、スキヤキ

 

youtu.be

 

映画『ジ、エクストリーム、スキヤキ』公式サイト

 
作品データ映画.comより)
監督 前田司郎
製作年 2013年
製作国 日本
配給 スールキートス
上映時間 111分
映倫区分 G

ストーリー(公式サイトより)
フリーターの大川(窪塚洋介)のもとに突然、絶縁状態だった学生時代の友人・洞口(井浦新)が15年ぶりに現れる。
「縁切った人と会っちゃったら、縁切れてねぇじゃねぇか」「だからつないだんだよ」
大川はあきれながらも言いくるめられ、同棲相手・楓(倉科カナ)と、洞口の昔の恋人だった(?)京子(市川実日子)を巻き込み海へ行くことに。
「今さらなんだよ」「何があったんだろ?」「おみやげ買いたい」
どこかちぐはぐな空気と???がうずまく中、一日だけの特別(エクストリーム)な旅が始まる。どうして15年も会わなかったのか?

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

感想
何で触れられていたのかは忘れてしまったのですが、何か他の映画を観たときにこの映画のことが触れられていて、Amazonで観られたので観てみました。

5年前に公開された映画だとしても、井浦新窪塚洋介市川実日子の3人は年上なので、学生時代の友人たち、が再開する、ということ自体は良いとしても、市川実日子が演じる京子以外の2人が定職に就いていない様子を見ると、大丈夫なのか?というか、この世代でもまだこんな暮らしをしているのか?と疑問に思ってしまいました。
と言っても、公開が5年前で、井浦新は少し上ですが、窪塚洋介市川実日子が僕より5つ上くらいなので、ちょうど今の僕のような年齢と言うことなのだと思うのですが、僕も似たような生活をしているとはいえ、勇気づけられるどころか、これでいいんだろうか、と思ってしまいました…。

さて、物語としては、過去共通の友人だった人物との出来事がきっかけで疎遠になっていた洞口が突然大川のもとに訪れ、2人で海に行こうということになり、共通の友人である京子を誘い、大川の彼女楓も含めた4人で海へ行く、というもの。

特に大きな出来事があるわけでもなく、過去の感傷に浸る、というわけでもなく、お互いを探りつつも、「読み途中になっていた本を、時間が経って続きを読むような感じ」で関係がつながれていきます。

途中差し込まれる洞口のシーンは、たぶん、再会しようと思ったきっかけなのだろうとは思いますが、なぜ洞口はあんなことをしたのかは全く明らかにされませんし、楓が「重い病気」ということにも特に詳しく触れられません。

15年ぶりとはいえ、学生時代の友人たち3人の中にその共通点のない1人としてその関係に入るのは負担が見えたり、気を遣ったりと、関係が(良い意味でも悪い意味でも)乱れることがあると思うのですが、(結果的に)1泊の旅という短い時間だからか、大きな乱れというものが起きるほど深く知ることも出来ないと言うことなのかも知れません。

4人ともとても良いキャラクターだと思ったのですが、井浦新がとても上手でした。
モデル出身で二枚目のカテゴリーに入ると思うのですが、服装や見た目ははっきり言ってダサく、しゃべっていることとか表情もその見た目とすごくマッチしていて、とても上手だな、と感じました。