映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「THIS IS US / 36歳、これから」(シーズン1)

 先日、友人が定期的に開いている飲み会に行ってきました。
 次の日仕事なのでそろそろ帰ろうかな、と思っていた時に、その会で初めて会った人が来たので帰るタイミングを失い、その方の話を聞いていたのですが、その方が勧めていたのが今回のドラマです。

 観終わって、こうしてブログに書こうと思っていたら、違う意味で注目されてしまいました。
 が、とりあえず、このセリフが出てくるシーンは物語にとってとても重要なところなので、言葉だけで判断せずに、見てもらえたらと思います。

「Nagasaki」意味は「壊す」 米ドラマのセリフ:朝日新聞デジタル

 


THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから (字幕版)

 
作品データIMdbより)
制作総指揮  Dan Fogelman
製作年 2016年
製作国 アメリ
放送 NHK
1話 45分(全18話)

内容
Amazonより)
これはあなたの物語です。誕生日が同じ36歳の男女3人。自分が演じる役に嫌気がさしているイケメン俳優、"脱肥満"を目標に努力する女性、幸せな家庭を築いているエリートビジネスマン。置かれている状況も性格もまったく異なる彼らには、誕生日以外にも共通点があった…。人生の壁を乗り越えようとする中で、それぞれが大切なものを失い、そして見つけ、3人の運命の糸が次第にたぐりよせられていく。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★★

感想
 1話45分ほどのドラマとその後に出演者がその回のシーンについて振り返って語る部分があるので、全体で1話50分くらいになります。
 それが1シーズンで18話もあるので、かなり長いです。

 でも、タイトルが示すようにこの作品は「This is us」(これはわたしたち)、自分たちの話だと感じました。
 日本語での副題に「36歳、これから」と書かれていますが、僕はちょうど36歳になろうとしているところで、登場人物たちも36歳を中心にしています。

 3人きょうだいが36歳の時に起きる様々な出来事、その両親が36歳の時の出来事と、両親の世代と子どもたちの世代を行ったり来たりしながら物語が展開していきます。
 僕が見ようと思った一番の理由は最初に書いた、飲み会で出会った方が勧めていたということがきっかけですが、日本語サブタイトル「36歳」という部分に引っかかったからです。

 最初はその年齢に引っかかり観始めたのですが、本当に「これはわたしたち」自分たちの物語だと思える内容になっていました。
 自分自身が感じているコンプレックス、親子関係、きょうだいとの関係、結婚や離婚、子育て、親の老いと死。

 それらは僕が感じた「This is us」の部分ですが、他にも人種を含む様々な差別、パニック障害、病、LGBTQ、自分が求めていることと求められていることのギャップなど、誰もが「This is us」と感じる部分があると思います。

 僕がこの作品で良いなと思う部分は沢山あるのですが、特にいいなと思うのは、様々な困難や問題を抱えながらも「生きることは素晴らしいこと」と肯定していることと、死と生を描いていることです。
 登場人物のとても存在感のある人物の死が描かれるのですが、最初からその死が分かっていたけれど、分かっていたからこそそこから目線をそらしたくなる気持ちを含めて丁寧に描いていること、また、3人きょうだいが生まれてくる時も、子どもを産むということへの葛藤や不安、生まれてきてからの不安や、親だけれども個人として生きていきたいという気持ちも丁寧に描いてかれていてとても良かったです。

 NHKでちょうど今、シーズン2が放送されているそうで、アメリカではシーズン3まで放送されているようですが、続きも楽しみです。