映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

『どこいったん』

ブログの書きかけのものを見てみたら、紹介していなかったけれど、とても面白かった絵本があったので、書いてみます。

 

どこいったん

 

この絵本を最初に見つけたのは、一昨年くらいになると思いますが、大学の友人とその子どもに会う前に、絵本をプレゼントしようと大きな本屋さんに行ったときでした。

原書はカナダ人イラストレーターのジョン・クラッセンさんという人の『I Want My Hat Back』というものですが、それを絵本作家としても著名な長谷川義史さんが翻訳したものです。

 

Amazon絵本ナビのレビューでは、「原書と全く違う訳になっている」という意見や、「結末が恐いので、とても子どもには読ませられない」という意見が、僕が最初に読んだ時にはあり、賛否両論といった感じでした。

今、またAmazonのレビューを見たら、結構肯定的になっていました。

 

さて、僕が気に入った理由はなんと言っても、日本語訳が「関西弁」(関西弁に詳しくないので、違ってたらごめんなさい)になっていることです。

日本の言葉の良さはなんと言ってもそのバリエーションの多さだと思っています。

なのに、絵本では基本的に標準語といえば良いのか、NHK弁と言えばいいのか、そんな言葉で殆どのものが書かれています。

関西に暮らしたこともないので、僕にとっては懐かしさや愛着のある言葉ではありませんが、日本語っていろんなバリエーションがあって、そのバリエーションによって、読む人に与える印象が変わってくる、という当たり前のことを気づかせてくれました。

 

2年くらい書こうと思って放置していた理由は、「原書と訳が全く違う」という意見が気になったので、原書を読んでからにしたかったからです。

でも、結局2年間原書を見つけられなかったので(Amazonでは買えますが、買うほどではないと思うので…)、放置したままになってしまいました。

 

同じシリーズ(?)でもう一冊あり、僕はこちらも気に入っています。

 

ちがうねん