映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「アリスのままで」

アカデミー賞の主演女優賞を受賞したということで騒がれたようですが、アカデミー賞云々関係なく観たいなぁ、と思っていた映画をやっと観ることが出来ました。

 

アリスのままで [DVD]

 

タイトルの「アリスのままで」、あるいは原題の「STILL ALICE」から少し連想できるかも知れませんが、若年性アルツハイマー病を発症した女性の物語です。

 

この女性(ジュリアン・ムーア)は言語学者なのですが、子どもたちもある程度大きくなり、仕事にこれから打ち込める、という時期に若年性アルツハイマー病を発症します。

 

最初は、自分自身でもちょっとした物忘れというような感覚で、夫も大したことないというような態度を取りますが、症状はどんどん進行。

周囲の人たちの戸惑いはもちろんのこと、アリス本人が一番自分自身に戸惑います。

 

そもそもアリス自身は言語学者で大学で教員をしているので、アルツハイマー病というのは致命的です。

受講者からはクレームが来たり、授業が低評価だったり、そして、最終的には仕事を失うことに。

 

自分自身のキャリアもそうですが、この若年性アルツハイマー病は【遺伝性】であるとも告げられ、子どもたちが検査すると(検査を拒否した子もいます)1人は陽性に。

キャリアを失うだけでなく、子どもたちにも同じ苦しみを与えてしまったと苦しんでいきます。

 

最終的にはどこにも希望がないようにも見えますが、それでも、毎日毎日少しずつ自分自身が欠けていく、という実感から、自分自身を残そうとしていき、それは、単に老いたり他の病気によって死んでいく人とはまた違う希望を与えているように思えました。

 

若年性アルツハイマー病じゃなくても、認知症を患っている人に関わるというのは現代日本ではかなり高い確率で起こることだと思うので、そのときの心の準備としても一度観ておくことも良いかもしれません。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★★

 

2016年に観た映画ランキング

1 「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」 2 「アリスのままで」 3 「セッション」 4 「グッド・ライ ~いちばん優しい嘘~」 5 「ミッション:インポッシブル/ ローグネイション」 6 「311」 7 「アクト・オブ・キリング(劇場公開版)」 8 「シンプル・シモン」 9 「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」 10 「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」

 

11 「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」 12 「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」 13 「サンバ」 14 「図書館戦争 BOOK OF MEMORIES」 15 「デビルズ・ノット」 16 「僕の妻のすべて」 17 「海街diary」 18 「不機嫌なママにメルシィ!」 19 「さよなら歌舞伎町」 20 「カーテンコール」

 

21 「あぜ道のダンディ」 22 「ブルックリンの恋人たち」 23 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」 24 「龍三と七人の子分たち」 25 「脳内ポイズンベリー」 26 「娚の一生」 27 「荒川アンダーザブリッジ」