映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「17歳」

今回もAmazonのプライム・ビデオ(プライム会員だと無料で見られる)にあった作品です。

 

17歳(R-18バージョン)(字幕版)

 

R18バージョンなんて表示が出てるので、ちょっと身構えてしまいますが、内容としては、ある少女(イザベル)の17歳の1年間の出来事です。

その1年間の出来事が、性的なものを中心として描かれていて、家族でのバカンス中に迎えた17歳の誕生日近辺での初めてのセックス(その地にいたドイツ人青年と)に始まり、元の高校生活に戻ると、売春を繰り返していきます。

でも、そこで稼いだお金もただ貯めるだけで何に使うのでもなく、ただ売春を繰り返していく。

じゃあ、セックスに溺れているのか、ということ、「売春」という性質からか、男からはひどい扱いを受けることもあり、ひどい扱いを受けていないくても、性的な快楽に溺れているという感じでもなく、ただ売春を繰り返す、という感じです。

この辺の描写がR18なのでしょうが、イヤらしい感じとか性的に誇張するような表現も特にありません。

 

と、売春を繰り返している中で、たまたま両親に誘われて訪れたクラシックコンサートで客と会います。

その後、その客から連絡があり、プライベートの一面を垣間見たからか、少し親密になり、何度も売春相手として会うように。

するとある日、その客とのセックス中にその客が心臓発作をして死んでしまいます。

 

ここまでが前半で、後半は内容を書くとおもしろみがなくなってしまうような気がしてしまうので、書くのはやめます。

「なぜ売春をしたのか」とイザベルの両親も観客である僕も思うのですが、結局明確な答えは出ません。

お金のためでもなさそうだし、セックスを楽しんでいるようにも見えないし、離れて暮らす実父の面影を客の男たちに求めているとも言い切れなさそうだし。

明確な答えがイザベル自身にもないのかもしれないし、明確な1つのわかりやすい理由だけで人が行動を起こすわけでもないのですが、それでも「なぜ売春をしたのか」という問いが離れることはありません。

 

そして更にラストの出来事。

なぜイザベルはそこに行ったのか。

相手が誰だか分かっている(容易に推測できる)にもかかわらず行ったのか。

そして、最後の姿は何を意味しているのか。

考えてみればみるほど、「こういうことを意味してるのかな?」と色んな考えが巡ってくる不思議な映画でした。

 

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)

★★★★☆

 

2017年に観た映画ランキング

 

1 「この世界の片隅に」 / 2 「花様年華」 / 3 「17歳」 / 4 「愛とセックス」(Sleeping With Other People)