映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「コンテイジョン 」

 以前、スティーブン・ソダーバーグ監督が制作したTVドラマ「モザイク」を紹介しましたが、同じスティーブン・ソダーバーグ監督で未見だった、この作品を見てみました。
 


コンテイジョン (字幕版)

 

【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|コンテイジョン


作品データ映画.comより)
監督 スティーブン・ソダーバーグ
原題 Contagion
製作年 2011年
製作国 アメリ
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 106分
映倫区分 G

ストーリー(公式サイトより)
香港出張からアメリカに帰国したベスは体調を崩し、2日後に亡くなる。時を同じくして、香港で青年が、ロンドンでモデル、東京ではビジネスマンが突然倒れる。謎のウイルス感染が発生したのだ。新型ウイルスは、驚異的な速度で全世界に広がっていった。
米国疾病対策センター(CDC)は危険を承知で感染地区にドクターを送り込み、世界保健機関(WHO)はウイルスの起源を突き止めようとする。だが、ある過激なジャーナリストが、政府は事態の真相とワクチンを隠しているとブログで主張し、人々の恐怖を煽る。その恐怖はウイルスより急速に感染し、人々はパニックに陥り、社会は崩壊していく。国家が、医師が、そして家族を守るごく普通の人々が選んだ決断とは──?

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★☆☆

感想
 致死性、あるいは致死率の高い未確認の感染症が広がっていく様子を描いた作品です。
 発生源も分からず感染が広がっていく様子を、1日目、2日目と時間の経過と共に描いています。

 感染が広がっていく際には、感染源やWHOなどの保健機関、あるいは感染症に効くとされる不確定情報も広がり、不確かな情報の中で感染が広がっていくことから、感染者が多い地域ではパニックや暴徒化する人々が出てきます。

 この映画がリアルだなと感じたのは、その感染症の致死率や発症の様子が極端に高かったり、恐ろしい表現ではなく、最初は単なる咳き込うような体調の変化から、最終的には高熱やうなされて亡くなるという様子で描かれていた点です。
 また、初期の感染者が大都市にいたことから、感染者が瞬く間に世界に広がっていく様子も、世界のハブになる都市を中心に人間が絶え間なく移動しているという現状ではとてもリアルに感じました。

 けれども、リアルには感じるものの、それをエンターテインメントとして楽しめるわけでも、これからの感染症対策に関しての考えを巡らせるような展開でもなく、「一つの感染症が広がって収束していく様子」を描いただけでした。

 ここ数年で流行した感染症で言えば、エボラ出血熱や新インフルエンザなどがあるかと思いますが、リアルに描くのであれば、これらの実際にある感染症が流行していった様子をドキュメンタリーやあるいはドキュメンタリータッチで描く方が、より自分事として観客には見せることが出来たのではないかと思います。