映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

脱「イクメン」宣言(『母の友』2013年6月号)

SNSで、福音館書店が毎月出している雑誌『母の友』で「脱「イクメン」宣言」という特集になっている!、そして中身もなかなか良い!というのを見たので、早速本屋さんで見つけ買って読みました。


母の友 2013年 06月号 [雑誌]母の友 2013年 06月号 [雑誌]
(2013/05/02)
宮地尚子、今井和子 他

商品詳細を見る

『母の友』って『こどものとも』とかと一緒で、園経由や定期購読じゃないと買えないと思っていました。

普通に本屋さんに並んでいました。

何人かの方が「中身が良かった!」とおっしゃっていたように、特集の「脱「イクメン」宣言」はとても良かったです。

何が良かったのかというと、

①「イクメン」という言葉、ブームがどのように作られたのか、「イクメン」という言葉を作った人たちの目的などが丁寧に書かれていること。

②「イクメン」という言葉、ブームで終わってしまうことなく、本来勧めるべき、働き方、生き方の見直しの必要性が述べられていること。

残念だったのは、とても良い特集だったにも関わらず、書いた人の署名がなかったことです。

(新聞でさえ署名文化がない日本なので仕方が無いかも知れませんが)

また、僕が良かったな、と思うのは、よくありがちな「とりあえずファザーリング・ジャパンの誰かに聞いておけば企画としてOKだろう」というのではなく、育児に関わっている(きた)様々な人たち(「男も女も育児時間を!連絡会」(育児連)、全国亭主関白協会(全亭協)、大学教授)がそれぞれ違う視点で語っていることです。

そして、立場の違う人たちが語っていても、問題をあぶり出して、誰かを糾弾するという方向ではなく、「こうしたらきっとうまくいくよ」というような先輩たちからのアドバイスという方向性が読んでいてとても気持ちの良いものでした。

今回は、脱「イクメン」宣言という特集に興味が惹かれて読みましたが、驚いたのは、違う記事の内容でした。

それは、1つの記事が良かったということではなく、94歳で昨年末の衆院選に立候補した川島さんを通して、憲法や戦争に触れたり、各地を紹介する中で原発の問題に触れたり、「難民」の大野更紗さんや哲学者の國分功一郎さんが記事を書いていたりしたことです。

もちろん、絵本や育児のコラム、エッセイ、特集が充実していることはもちろん、これらの現在の子育てパーソンには欠かせない問題もちゃんと載っていて、とても好感が持てました。

長男Tが生まれた際にお祝いで『母の友』を1年間定期購読させてもらい、その時はあまり(失礼ですが)記憶に残らなかったのですが、今回読んでみたら、定期購読しようかな、という気になりました。