映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

朝日新聞購読継続を悩んだ末に

育児とも全く関係のない話になりますが、「日常」のことなので、書いてみたいと思います。

ここに書くまでもなく、朝日新聞の一連の出来事(吉田証言の撤回、池上彰さんのコラム掲載拒否)で朝日新聞がいろんな所で批判をあび、炎上というよりは大変なお祭り状態になっています。

叩いている人たちも結局は、「どっちもどっちでしょ」という感じで、朝日新聞を叩くことによって、もはや「メディア全体の信頼度」を自ら下げているようにしか見えないのですが、実家にいるときから朝日新聞を読んできた身としても「このまま購読を続けるべきか」悩みの種でした。

なぜ悩んでいたのかというと、僕の場合は(朝日新聞を叩いている多くの人たちと違って)「信頼できない」ということではありませんでした。

むしろ、僕にとっては吉田証言の撤回も池上さんのコラム掲載拒否についても、「はっきり言って、もはやどうでも良い」と思っているのですが、連日朝日新聞の紙面で「検証」について書かれていることが購読をやめようという気持ちにさせていました。

「検証」は紙面(特に一面)を使って逐一報道することではなく(先日も鳥越俊太郎さんと中堅記者との対談を含んだ検証記事が3面も使って、しかも新聞週間ということを絡めて載っていました)、他のもっと重要なニュースを同じ紙面分を使って報道して欲しいと思うからです。

検証すること自体は必要なことだと思いますが、他に報道することがあると思うにも関わらず(たとえばエボラ出血熱についての海外の動きなど)、それらを割いてまで多くの紙面を使ってやることではないのではないか、と思うのです。

なので、「もはや朝日もこれまでか」という気持ちもあり購読をやめようかと悩んでいたのです。

(実際にツレ両親は朝日新聞の購読をやめました)

ですが、もし今朝日新聞の購読をやめたとしたら、朝日新聞を叩いている人たちの思惑に思いっきりはまるようで、それもそれで納得出来ません。

(僕としては、朝日新聞は致命的なミスを犯したとは思いますが、ミスの数、ミスの重大さだけを考えたとしても、他紙よりは「マシ」だし、全体の仕事から見ればミスよりは断然に重要な報道を今までしてきたと考えています。)

朝日に代わる新聞でも取ろうかな、と思ったのですが、結局、僕がどうしたかというと、「他の新聞も購読する」ということでした。

実家は日本経済新聞も取っていて、僕自身の経験から日経は購読しても新しい情報が得られそうもないということから、以前から気になっていた東京新聞を併読することにしました。

朝日新聞東京新聞だと「左翼!」とかいう声も飛んできそうですが、併読して初めて分かったのは、朝日新聞東京新聞の紙面の違いです。

同じように「左翼!」と言われることの多い両紙ですが、全く違う紙面(編集部が重要だと考えている記事が異なる)になっているので、違いが鮮明でとても面白いです。

単純に東京新聞は「東京」に関わる記事がメインなので、全国紙の朝日新聞とはその点でも大きく違います。

他には讀賣、毎日、産経とありますが、僕の中で選択肢として唯一あり得た毎日新聞は僕のいとことツレの親しい友人が記者なので検討したのですが、ツレ両親が朝日の代わりに購読することになったので、あえて東京新聞にしてみました。

併読することにした大きな理由としては、渦中の池上彰さんが常々「大手新聞は全紙読んでいる」と言っているからです。

僕はジャーナリストでも物書きでもありませんが、「新聞はダメだ」と切り捨てるのではなく、逆に一紙ではなく、複数の新聞を読むことによって、物事の本質に少しでも触れられたらと思いました。

本当なら池上さんのように全国紙を全紙読むようなことが出来ればいいのですが、経済的に厳しいので、このような選択肢になりました。