映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

先生、「お母さん」って呼ばないで下さい。

先日、小学校入学を控える次男S(5歳)の保護者対象の入学説明会がありました。

長男T(8歳)と同じ学校ですし、長男の時も行ったので、特に目新しい事は無かったのですが、ちょっと気になった点がいくつかありました。

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出席者40人強で男性は1人

長男の時は出席者の保護者の中で、男性が何人かいたのですが、今回は僕だけでした。

まぁ、「僕以外母親しかいない保護者会」というのは今までも何回も経験したことはあります。

しかし、長男の時には何人かいたのと、SやムスメM(3歳)が通う保育園の保護者会でも数人は父親が来ることに慣れていたので、少し驚いてしまいました。

「父親は仕事なんだろ」という声が聞こえて来そうですが、当たり前ですが、仕事をしている母親もいます。

母親は仕事を抜けたり、休んだりして来るのに、父親はなぜそうしないのでしょうか。

教師たちの保護者への呼びかけが基本的に「お母さん」

さて、出席していた保護者が僕以外みんな女性ということがあるからか、教師たちが保護者に向かっていう呼びかけが基本的に「お母さん」でした。

「是非、お母さんたちも~」とか、「お母さんたちは~」とか。

長男が学校でケガをした時に僕が対応したからか、養護の先生は「お母さんも、あっ、そしてお父さんも~」と僕の方をにこっと笑顔で話していましたが、それ以外は基本的に「お母さん」という呼びかけでした。

前にもこのことについては書いたことがあります(「パパが保護者会に来ない理由」)。

そのときはある人が「ぐちぐち言ってんじゃねーよ!」と1人炎上して、僕も精神的に少しやられてしまったという苦い経験があります。

が、やっぱり、「お母さん」を前提に話すのはどうかな、と思います。

それは僕が「父親」である、ということもありますが、出席者の中には「祖母」と思われる人もいました。

それに、もしかしたら、「お母さん」ではない「女性」がいたかも知れません。

「子どもの保護者=お母さん」というのは、さて、呼び方として相応しいのでしょうか?

「お母さん」に代わる呼びかけ方

じゃあ、どういう言い方なら保護者に向けて相応しいか。

パッと思いつくだけでも、「保護者の方々」、「親御さん」、「おうちの人」などがあると思います。

さっき、「お母さんではない女性もいるかも知れない」と書きましたが、そういう場合もあるので、「保護者の方々」、あるいはその言い方が硬いと思うならば「おうちの人」が良いのではないかと思います。

身近な所でも、シングルファーザーは何人かいますし、その人たちがこういう保護者向けの会に誰が出席しているのか分かりませんが、父親、あるいは子どもにとっての祖父母だと思います。

そういう家庭も決して珍しくない中、そういう家庭をも含む呼び方がされるようにしてほしいな、と思います。

保育士より教師の方が「子育ては母親」という認識が強い

学校では何でこんな呼び方が相変わらずされているのかな?と考えてみると、保育園にいる保育士さんより、学校の教師の方が「子育ては母親」という認識が強い(根深い)からだと思います。

保育園では、基本的に「両親が働いていたりしてる家庭」なので、送り迎えや保護者会などで日常的に「父親」やあるいは「祖父母」など「おうちの人」がいます。

しかし、学校では保護者が来るのは基本的に「行事」か「保護者会」になり、保護者会では殆どが「母親」のことを考えると、父親は「行事」などの非日常でしか接することはありません。

この日常的に「おうちの人」と接しているか、ということが保育士と教師との「子育てを誰がしているか」ということへの認識の違いになっていると思います。

最初は、「保育士さんたちは自分も子どもを産んでも共働きだからかな?」と思っていました、教師だって「子どもを産んで共働き」という女性もいます。

なのに、その女性教員たちが何の躊躇もなく「お母さん」と呼びかけているのを見て、「教師本人の家庭が共働きかどうかは関係がないのかもしれない」と思うようになりました。

むしろ、本人の家庭の状況ではなく、「日常的に接している他の家庭」によって変わってくるのかな、と。

2年弱前に書いて1人の人が炎上していた記事にも書きましたが、「お母さん」と言う1つのカテゴリーだけの人に向けて呼びかけると、それ以外の人は疎外感を感じてしまって、更に足が遠のき、ますます1つのカテゴリー(母親)の人しか来なくなってしまう、という循環を起こしてしまっているように思います。