映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「ディス/コネクト」

 最近、ネット断捨離をし始めました。
 そのことについてはまた改めて書きたいと思っているのですが、子どもたちのゲーム機(Switch)含め、あらゆるものがネットと接続されるようになり、なんとなくイヤだなと思っていても、それに抗って生活することの方が逆にいろんな負担が出るようになってきたように感じています。

 今回の作品は、事前情報はないままに、Amazonでの評価が高かったので観てみました。
 


ディス/コネクト(字幕版)

 

作品データ映画.comより)
監督 ヘンリー・アレックス・ルビン
原題 Disconnect
製作年 2012年
製作国 アメリ
配給 クロックワークス
上映時間 115分
映倫区分 PG12

あらすじシネマトゥデイより)
リッチ(ジェイソン・ベイトマン)の息子はソーシャルネットワークを通じて攻撃され、自殺しようとするも一命を取り留めたが意識不明の状態になってしまう。弁護士として仕事に忙殺される彼は家族との関係もおざなりにしていたため、息子の自殺の原因がまったくわからず困惑していた。一方、元刑事の厳格な父親と二人暮らしをする加害者の少年は愛情に飢えており……。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★☆☆

感想
 リアルな人間関係に不満というかうまくいかなかったり、うまく人間関係を築けないけれど、ネット上では誰かとつながることが出来る。
 ネット以外の場では居場所がなかったり、さみしかったり、悩みがあっても、ネットによって居場所を見つけ、寂しさを埋めてもらい、相談にのってもらう。
 僕自身も5人での生活から、突然1人だけの生活になったので、ネットに穴を埋めてもらうことがあります。
 
 その穴を埋める、ということが善意で成り立って入れば良いのだけれど、そこには当然悪意を持って近づいて来る人もいるわけで、前半ではその悪意を持って近づいていく様子や、実は相手が悪意を持っていたということがわかるようになっています。
 最初は小さないたずらのつもりだったけれど、エスカレートしていき、取り返しのつかない事態にまで発展する。
 その前半の展開は現に起きうるものだと思いましたし、流れも良かったです。

 しかし、後半というか、最後の方の展開が、前半の実際に起きうる出来事という内容から一変してしまうのが残念でした。
 誰が息子を追い詰めたのか、どうやって息子を追い詰めたのかも分かっているのに、なぜか父親同士でケンカし、ケンカするだけならまだしも、和解の握手のようなものさえする。
 
 最初はそんなつもりはなく、どんどんエスカレートしていった結果だとしても、やってしまったことは償うべきで、本人も周りの大人もやってしまったことをわかっているのだから、父親同士が代理としてケンカするという意味がよくわかりませんでした。

 けれども、2012年に制作された映画だとしても、この作品に描かれる内容は、ティーンエイジャーのやりとりや、詐欺に合う夫婦の出来事も今でも起きることなので、ネットの使い方を学ぶための一つの教材としては良いかな、と思います。