映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「映画 みんな!エスパーだよ!」

 何がきっかけだったのかは全く覚えていないのですが、テレビドラマ(ドラマ24「みんな!エスパーだよ!」:テレビ東京)でやっていた時に観て、面白かった作品の映画版です。
 Amazonで観られるようになっていることは知っていたものの見ていなかったら、池田エライザファンである友人のSNSの投稿を見て、そういえばこの作品に出ていたことを思い出して、見てみることにしました。
 


映画 みんな!エスパーだよ!

 

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映画『みんな!エスパーだよ!』公式サイト

作品データ映画.comより)
監督 園子温
製作年 2015年
製作国 日本
配給 ギャガ
上映時間 114分
映倫区分 PG12

ストーリー
(公式サイトより抜粋)
愛知県東三河に住む鴨川嘉郎(染谷将太)は、何の取り柄も才能もない平凡な高校2年生、童貞アタマの中は四六時中エッチな妄想ばかりだが、いつの日か運命の彼女に出逢えると夢見ている。東京から転校してきた美少女、浅見紗英(真野恵里菜)に心惹かれるが、幼馴染のヤンキー女子高生、平野美由紀(池田エライザ)も気になる存在だ。
悶々とした日々を過ごす嘉郎だったが、ある日突然、人の心の声が聞こえるテレパシー能力に目覚める。突如赴任してきた、美人教師、ポルナレフ愛子(高橋メアリージュン)のエロさに目を奪われつつ、周りの正直すぎる心の声に一喜一憂しながら過ごす中、テレキネシスでスカートめくりをする喫茶店マスターの輝光(マキタスポーツ)や、全裸でテレポーテーションする露出狂のバスケ部員、榎本(深水元基)、透視能力で相手の臓器を見ることで快感を得るいじめられっ子の矢部(柾木玲弥)たちの存在に気づき、超能力を持つエスパーが自分だけではないことを知る。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★☆☆

感想
 ほとんどのキャストは、TVドラマと変わらないのですが、ヒロイン(?)的な主人公嘉郎の幼なじみの美由紀ちゃんは夏帆から池田エライザに代わっています。
 演技自体は特に気になるところはなかったのですが、このキャストの変更が自分にとっては大きな違いでした。
 物語の展開自体に美由紀ちゃんと嘉郎との絡みが少なかったこともあるのですが、夏帆の方がツンデレ具合がとても良かったな、と思いました。

 物語の内容としては、あるきっかけで突然超能力を持つエスパーになった主人公嘉郎を含めた何人かのエスパーが集まって、人類を支配しようとする人たちに立ち向かう、というものです。
 その際に前面に出されるのが、下着姿や水着姿、胸の谷間などのいわゆる「エロ」なのですが、ドラマ版では「こういう妄想するかもね」と笑えた部分が、「やり過ぎ」なために微笑ましい感じはなくなっていました。

 「やり過ぎ」なのは、むしろ、観ている人たちに「エロとは何か?」を考えさせるように仕向けているのだろうか、と疑問に思うほどでした。
 たとえば、下着姿の女性たちを映し出されても、大量に映し出されると、それに「エロ」を感じることはなく、むしろ不気味です。
 流通しているほとんどのポルノも現実ではなくて、男たちの妄想の世界を映し出したものなので、不気味ではあるのですが、それをポルノという手法を使わずに、高校生の青春物語としたのがこの作品のような気がします。

 微笑ましいシーンもあまりなく、不気味ですらあったのですが、この作品で良かった点は、ポルノとは違って、男性だけの妄想ではなく、女性側の妄想も描かれていた点です。
 でも、少しでもそう感じたのはあくまでも僕が「男」だからかも知れませんし、実際、脚本も監督も男性なので、「男性が妄想している女性の妄想」なのかも知れません。