映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「ラブ・アフェア 年下の彼」

 Amazonで表示されたのでなんとなく観てみた映画です。
 


ラブ・アフェア 年下の彼(字幕版)

 
作品データ映画.comより)
監督 カット・コイロウ
原題 And While We Were Here
製作年 2012年
製作国 アメリ
上映時間 83分

ストーリーWOWOWより)
ジェーンは音楽家の夫レオナルドの出張旅行に付き合い、彼のイタリア遠征に同行するが、レオナルドから夜の営みを求められてそれに応じても心が満たされないという、もんもんとした日々が続く。ある日、ジェーンは地元に住む19歳も年下の青年キャレブと出会って彼と楽しい時間を過ごすうち、思わず彼に対して好意を寄せてしまう。しかし、レオナルドから結婚生活を新たに築き直そうと提案されたジェーンは複雑な想いを抱き……。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★☆☆

感想
 サブタイトルの通り、年下の恋人が出来るという内容です。
 上に書いたWOWOWに載っていたストーリーでは、「19歳も年下の青年」となっていますが、正しくは「19歳の年下の青年」です。
 主人公であるジェーンを演じるケイト・ボスワースは公開当時(2013年)で30歳で、作品の設定年齢は分かりませんが、同じく30歳くらいの設定だとして、10歳くらい若い男性と恋をするという展開になります。

 自分の元配偶者も10歳年上だったので人のことを言える立場ではないのですが、夫のイタリア・ナポリでの演奏に同行してきたジェーンが、1人で行ってみたイスキアである意味つきまとわれるかのように出会った、明らかにガキに恋をする、という展開が、ジェーンにもケイレブにも、そしてジェーンの夫レオナルドと、その誰にも気持ちとか共感することが出来ない内容になっていました。

 物語が展開されるにつれて、ジェーンが抱えている孤独みたいなものも分かりますが、だからといって、明らかにガキのケイレブからのモーションに心躍るというのが、癒やされたいのではなくて、ただちやほやされたいだけなのでは?と思ってしまいました。
 初めて会った日のケイレブの行動は明らかに見え透いたものなのに、彼の行動の意味が本当に分からないでいるジェーンに、それはケイレブと同じ19歳だったら微笑ましいけれど…と思ってしまいました。
 ケイレブが吸っていたたばこを夫の前で一緒に吸うという行動も、夫の気を引こうとしているのかも知れませんが、他の行動で夫の気を引くことも出来るのに、なぜよりによってそれを選ぶのか、という気がしました。

 もちろん夫のレオナルドも、ジェーンの気持ちをケアする様子もなく、自分は身体を求めるくせに、ジェーンから求められる時には邪険にすることがあり、欠点がないわけではないのですが、それでも、ジェーンを求めているということを言葉でも伝えているところはまともです。

 最終的にはガキのケイレブになびくわけでもなく、レオナルドをも捨てるのですが、この選択自体はありではあるものの、結婚というのはそんなきれいに関係を終わりにできるものではなくて、だからこそ「結婚」なのですし、それが分からないでこれで終わりに出来ると思っているとしたら、それも30歳の行動ではないかな、と感じました。