田川とまた『ひとりぼっちで恋をしてみた』
映画を観たり、じっくり活字の本を読む時間はあまりないのですが、ストレス解消にもなるので、相変わらず漫画は結構読んでいます。
戦中生まれの(が関係するかは分かりませんが)父に割と厳しく育てられたので、他の人がいる所で漫画を読むことには相変わらず抵抗があるのですが、休み時間などに1人で読んだりしています。
今回読んだのは、いつも聞いているラジオ番組荻上チキさんのSession22で紹介されていたので読んでみた作品です。
ひとりぼっちで恋をしてみた(1) (ヤングマガジンコミックス) Kindle版
内容(ヤングマガジンより)
いまだけの恋だから命懸け。
高校の先生に片想いしてるなんて、イマドキありふれている。
だけどカノジョにとっては一大事。
感想
物語の舞台は子どもたちとも旅行に行ったことがある北海道北見市。
そこで生活する女子高校生の有紗が主人公です。
彼女は周囲から「天然」って言われがちな感じの生徒で、密かに恋をしているのが高校教師の豊崎先生。
まだ一巻目なので今後の展開はどうなるのか分かりませんが、密かに思い続けて、遠くから眺めているだけだった先生から声をかけられたり、逆に危ない目に遭ったときに助けられたり、豊崎先生の個人的な出来事を知るようになったり、と、今後の展開が楽しみな作品でした。
教員と生徒の恋愛って、僕はそこで働いていたので絶対的タブー(それを破るときは辞める時だと思っていました)だったのですが、この作品をほんわかした気持ちで受け入れられたのは、生徒からの一方的な「片思い」を描いているからです。
今のところ豊崎先生の有紗への接し方は特別な感情があるとは思えず、1人の生徒として描かれています。
また、有紗と豊崎との2人だけの関係を軸にしているわけではなく、思わぬ展開に進んでいきます。
その展開が、青春物語とか、恋愛物語とかいう枠を越えたものになっていて、とても良いな、と思います。